研究者詳細 - 大谷　壽一

総説・解説等 - 大谷　壽一

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薬と食の相互作用　薬と食事の相性　サキナビルと食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 10 ） 2507 - 2508 2005年10月

ISSN 0287-4741

今回はHIV(ヒト免疫不全ウイルス)プロテアーゼ阻害薬であるメシル酸サキナビル(インビラーゼ),サキナビル(フォートベイス)について紹介する.インビラーゼ,フォートベイスとも,空腹時服用に比べて,食後に服用した場合,血液中濃度がAUC(血中濃度-時間曲線下面積)で7倍近くまで増加する.またインビラーゼについては,低カロリー食摂取よりも,高カロリー食摂取でサキナビルの血液中濃度が高くなる.これらは,食事による胃内pHの上昇に伴って溶解性が亢進したためと考えられる.さらに,脂肪含量が高い食事ではサキナビルの吸収が亢進することから,食事の摂取により分泌された胆汁による溶解性の上昇も原因しているかもしれない.詳細なメカニズムについては今後の検討課題であろう.フォートベイス,インビラーゼは,空腹時に服用しても十分な効果が得られない可能性があり,食事中または食後2時間以内に服用することが必要である(著者抄録)

【医薬品の適応外使用と医師主導治験】医薬品の適応外使用と薬剤師の役割

澤田康文, 大谷壽一

薬局（(株)南山堂） 56 （ 9 ） 2555 - 2562 2005年09月

ISSN 0044-0035

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　リボフラビンと食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 9 ） 2287 - 2288 2005年09月

ISSN 0287-4741

ヒトにおける薬剤血液脳関門透過性とP糖タンパク質遺伝子多型の関係

田代学, 辻本雅之, 加藤元久, 大谷壽一, 伊藤正敏, 澤田康文, 谷内一彦

核医学（(一社)日本核医学会） 42 （ 3 ） 339 - 339 2005年09月

ISSN 0022-7854

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　メナテトレノンと食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 8 ） 2095 - 2100 2005年08月

ISSN 0287-4741

ビタミンK2製剤であるメナテトレノンは,空腹時服用では吸収が低下するので,十分な治療効果が得られない可能性がある.メナテトレノンは脂溶性であり,消化管内でミセル化され,リンパ系を経て血液中に移行すると考えられる.ミセル化のためには胆汁が必要であり,食事を摂らない時には胆汁の分泌量が少ないため,経口投与後の血液中への移行量は,極めて低いと予想されている.食事中の脂肪含量の増大に伴って吸収も増大するので,食事の内容については考慮する必要があるかもしれない.食事を摂ることができない場合などには,牛乳などとともに服用する必要がある.また胆汁うっ滞等,胆汁の分泌が低下している患者では吸収が低下すると考えられるので,このような患者への投与は避ける必要がある(著者抄録)

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　インドメタシンファルネシルと食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 7 ） 1853 - 1857 2005年07月

ISSN 0287-4741

非ステロイド性消炎鎮痛剤であるインドメタシンファルネシルは,空腹時に服用すると吸収が低下するので,十分な治療効果が得られない可能性がある.インドメタシンファルネシルは脂溶性が高く,消化管内でミセル化され,リンパ系を経て血液中に移行すると考えられる.ミセル化のためには胆汁の存在が必要であり,食事をとらない条件のもとでは,胆汁の分泌量が少ないため,経口投与後の血液中への移行量は極めて低いと予想されている.食事の内容については,必ずしも脂肪含量などの規制はする必要がないと考えられている.食事をとることができない場合などには,牛乳などとともに服用する必要がある.また,胆汁うっ滞等,胆汁分泌の低下している患者では吸収が低下すると考えられるので,このような患者への投与は避ける必要がある(著者抄録)

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　イコサペント酸エチルあるいはプロブコールと食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 6 ） 1659 - 1662 2005年06月

ISSN 0287-4741

水に難溶なエパデールなど(イコサペント酸エチル)の抗血小板薬や,シンレスタール,ロレルコなど(プロブコール)の高脂血症治療薬を空腹時に服用すると吸収が低下するので,十分な治療効果が得られない可能性がある.食物によりこれらの吸収が確保されているのは,胆汁および膵液の分泌が促進され,混合ミセルの形成に必要な胆汁酸などが供給されるとともに,消化管上皮細胞からリンパ系への移行に必要なカイロミクロンの生合成が促進されるためと考えられる.従って,イコサペント酸エチルあるいはプロブコールは食直後に服用することが望ましい(著者抄録)

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　ニコチン酸トコフェロールと食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 5 ） 1439 - 1441 2005年05月

ISSN 0287-4741

高脂血症治療薬であるニコチン酸トコフェロール(ユベラニコチネート)を空腹時に服用した場合,吸収が低下するので十分な治療効果が得られない可能性がある.食事を摂取することにより胆汁および膵液の分泌が促進され,混合ミセルの形成に必要な胆汁酸などが供給され,さらに消化管の上皮細胞からリンパ系への移行に必要なカイロミクロンの生合成が促進される.従って,ニコチン酸トコフェロールは食後に服用することが望ましい(著者抄録)

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　β遮断薬と食事

澤田康文, 三木晶子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 4 ） 1236 - 1240 2005年04月

ISSN 0287-4741

β遮断薬であるプロプラノロールを食後に服用した場合,空腹時服用と比較して血液中濃度が上昇する.これは,他のβ遮断薬のメトプロロールやラベタロールでも見られる現象である.このメカニズムとして,食事摂取によって内臓・肝臓血流速度が一過的に上昇することが一因と考えられているが,詳細は不明である.一方,これら以外のβ遮断薬のバイオアベイラビリティは,食事によって増加する場合,逆に減少する場合,変化しない場合が報告されており,食事の影響が臨床的に意味があるかどうかは,現時点では不明である(著者抄録)

スルホトランスフェラーゼに対する各種飲料の阻害作用の検討

西牟田春香, 辻本雅之, 小倉健一郎, 平塚明, 大谷壽一, 澤田康文

TDM研究（(一社)日本TDM学会） 22 （ 2 ） 99 - 100 2005年04月

ISSN 0911-1026

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　グリセオフルビンと食事

澤田康文, 三木晶子, 佐田宏子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 3 ） 1025 - 1027 2005年03月

ISSN 0287-4741

抗真菌薬であるグリセオフルビンを服用中に高脂肪食を摂取した場合,グリセオフルビンの吸収が亢進して血清中濃度が上昇する.反対に空腹時,高蛋白食などでは十分な血清中濃度が得られない.このように,食事によってグリセオフルビンの治療効果に変動が生じる可能性がある.脂肪食は胆汁分泌の促進につながり,難溶性のグリセオフルビンの溶解速度が増大して,消化管からの門脈を介した吸収が促進されると考えられる.従って,グリセオフルビンは必ず食事(特に高脂肪食は吸収効率が良い)摂取後あるいは牛乳とともに服用して,十分な血清中濃度を得ることが必要である(著者抄録)

イトラコナゾール療法終了後のトリアゾラム服用開始可能時期に関する薬物動態学的解析

戸井亜由美, 辻本雅之, 大谷壽一, 澤田康文

日本薬学会年会要旨集（(公社)日本薬学会） 125年会（ 2 ） 194 - 194 2005年03月

ISSN 0918-9823

モノカルボン酸トランスポーター6を介したループ利尿薬bumetanideの輸送機能解析

村上雄一, 神山紀子, 辻本雅之, 大谷壽一, 澤田康文, 大林真幸, 小林靖奈, 山元俊憲

日本薬学会年会要旨集（(公社)日本薬学会） 125年会（ 2 ） 118 - 118 2005年03月

ISSN 0918-9823

腎障害患者に対する最適薬物投与設計法と投与設計支援システムの開発

長崎優子, 辻本雅之, 木下由梨, 大谷壽一, 澤田康文

日本薬学会年会要旨集（(公社)日本薬学会） 125年会（ 2 ） 197 - 197 2005年03月

ISSN 0918-9823

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　イトラコナゾールと食事

澤田康文, 三木晶子, 佐田宏子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 2 ） 820 - 822 2005年02月

ISSN 0287-4741

空腹時に,トリアゾール系抗真菌剤であるイトリゾール(イトラコナゾール)を服用すると,食直後に服用した場合に比べて血液中濃度が低下し,十分な治療効果が得られない可能性がある.食事によって,なぜイトラコナゾールのバイオアベイラビリティが上昇するのかについては,現時点では不明だが,難溶性のイトラコナゾールが食事中の脂肪によって溶解したり,胆汁(摂食により排泄が促進される)中の成分によって可溶化されることで,吸収が促進された可能性が考えられる.十分な食事がとれないようであれば,牛乳やスナック程度でもよいので,摂取後に服用するように心がける必要がある(著者抄録)

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　リファンピシンと食事

澤田康文, 三木晶子, 佐田宏子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 41 （ 1 ） 143 - 146 2005年01月

ISSN 0287-4741

結核治療薬であるリファンピシンは,食事の脂肪含量や炭水化物含量にかかわらず,食事摂取によって吸収速度とアベイラビリティが低下する.この原因としては,食事による消化管内pHの上昇に伴うリファンピシンの溶解性の低下,あるいはリファンピシンの代謝促進などが考えられるが,詳細はほとんど分かっていない.リファンピシンは,原則として朝食前の空腹時に服用することとされているので,食後服用は控える必要がある.すなわち,空腹時,食事の30分前,あるいは食後2〜3時間後に服用することが推奨されている.しかし,このような食前服用は,服薬コンプライアンスが低下する可能性があるので,きめ細かい服薬指導が必要である(著者抄録)

Association between neuroleptic drug-induced extrapyramidal symptoms and dopamine D<inf>2</inf>-receptor polymorphisms in Japanese schizophrenic patients

Nakazono, Y. and Abe, H. and Murakami, H. and Koyabu, N. and Isaka, Y. and Nemoto, Y. and Murata, S. and Tsutsumi, Y. and Ohtani, H. and Sawada, Y.

International Journal of Clinical Pharmacology and Therapeutics 43 （ 4 ） 163 - 171 2005年

【21世紀の子どもの食】子どもの薬と食事

澤田康文, 大谷壽一

小児科臨床（(株)日本小児医事出版社） 57 （ 12 ） 2677 - 2685 2004年12月

ISSN 0021-518X

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　クアゼパムと食事

澤田康文, 三木晶子, 佐田宏子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 40 （ 12 ） 3333 - 3338 2004年12月

ISSN 0287-4741

ベンゾジアゼピン系睡眠障害改善薬であるクアゼパムは,空腹時(食後8時間程度)投与に比べて食事摂取後(食後0.5〜3時間)投与では,血液中濃度が1.6〜3.1倍に上昇する.しかし,この食事による動態変化の程度は,食事中の脂肪含有量によっては大きな影響を受けない.食事を就寝の5時間前(通常のクアゼパム服用時)に摂取した場合のCmax(最高血中濃度)に比べて,就寝直前,就寝前30分,1時間,2時間,3時間,4時間に食事をした場合のCmaxは,それぞれ1.71,1.64,1.57,1.43,1.28,1.14倍に上昇することが推定される.従って,就寝前3時間以内での食事摂取では,血液中濃度の上昇が特に大きく,注意が必要である.しかし,この解析は,限られた臨床試験結果からの予測値であり,今後はより正確な予測を行う必要がある.さらに,夕食後から就寝前までの間に間食(おやつなど)を摂取した時,クアゼパムの体内動態がどのように変化するかは現時点では不明であり,これまでの臨床試験のみからでは推定できない.以上より,就寝前に食事,間食(スナック菓子などの夜食)を摂ってからクアゼパムを服用することは,禁忌となっている.食事摂取のタイミングによっては,クアゼパムの消化管吸収が亢進し,その結果,血液中濃度が上昇して,過度の鎮静や呼吸困難が起こる可能性が否定できないため,注意が必要である(著者抄録)

薬と食の相互作用　薬と食事の相性　ナテグリニドと食事

澤田康文, 佐田宏子, 大谷壽一

医薬ジャーナル（(株)医薬ジャーナル社） 40 （ 11 ） 3066 - 3071 2004年11月

ISSN 0287-4741

速効型食後血糖降下薬であるナテグリニドは,食後に服用すると速やかな吸収が得られず,効果が減弱する可能性がある.これには,食事の種類(高炭水化物食,高脂肪食,高蛋白食)による違いは見られない.食後の血糖上昇を効果的に抑制するためには,ナテグリニドは食前10分以内(食直前)に投与する必要がある.また,食前30分に投与すると,逆に,食事開始前に低血糖を惹起する可能性がある(著者抄録)

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