研究発表 - 神原　陽一

鉄系超伝導体Sr2VFeAsO3-d の合成と線材化

岩﨑秀, 大塚貴史, 的場正憲, 神原陽一

2016年春季低温工学・超電導学会, 

2016年05月

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口頭発表（一般）

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超伝導線材は、電気抵抗がゼロになる現象である超伝導の応用の一つであり研究が盛んにおこなわれている。しかし、これまでに作製されている超伝導線材は特殊な技術が必要であり、超伝導線材作製には膨大なコストがかかる。そこで、我々の研究室はSr2VFeAsO3-dの合成及びその磁気状態相図の知見を得ているため、金属シースに超伝導粉末を詰め圧延後、熱処理を行うPowder-in-tube(PIT)法によるSr2VFeAsO3-dの線材化に取り組んでいる。本講演では、我々が得ているSr2VFeAsO3-dの合成法とその線材化の現状を報告する。

144Sm Isotope Effects on Transition Temperatures in Superconducting SmFeAsO1-xHy

Y. Sakai, K. Fukumura, S. Nakajima, M. Matoba, S. Iimura, S. Matsuishi, H. Hosono, A. Iyo, N. Takeshita, H. Eisaki, Y. Kamihara

5th International Conference on Superconductivity and Magnetism (ICSM2016) （Fethiye, Turkey） , 

2016年04月

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口頭発表（一般）

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鉄系超伝導体が発見されてから、超伝導転移温度(Tc)を上昇させる研究が進められてきた。 そのうちの一つであるSmFeAsOは、酸素欠陥導入、圧力印加、水素ドープにより超伝導化し、SmFeAsO1-xHyは55 K程度のTcを示す. 我々は試料の天然同位体組成のSmを144Smに置換することで生じる同位体効果を定量し、Tcに対する同位体効果を明らかにした。

57Fe Mössbauer Spectroscopy of Mixed Anion Compounds Sr2CrFeAsO3-delta

T. Otsuka, K. Ida, Y. Matsumoto, H. Fujioka, S. Kitao, M. Seto, M. Matoba, and Y. Kamihara

5th International Conference on Superconductivity and Magnetism (ICSM2016) （Fethiye, Turkey） , 

2016年04月

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ポスター発表

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鉄系高温超伝導体は、非常に多くの化合物において発見されている。その内、単位格子中にペロブスカイト関連酸化物層を有するSr2TMFeAsO3-dは、酸素欠陥量定量の困難さから、化学組成とい磁性の相関について議論のある状況であった。我々は、Sr2CrFeAsO3-d酸素量を系統的に変化させた多結晶を合成した。また、57Feメスバウワ分光により、Sr2CrFeAsO3-dの磁気相図を世界ではじめて作製した。

Magnetic phase and electronic density of state of LnCr2Si2C (Ln = La, Ce, Sm)

K. Yamamoto, T. Yuki, Y. Nagamine, H. Sugawara, M. Matoba, and Y. Kamihara

5th International Conference on Superconductivity and Magnetism (ICSM2016) （Fethiye, Turkey） , 

2016年04月

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ポスター発表

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希土類と遷移金属を含む層状化合物の磁性体は、重い電子系超伝導体やNi-B系超伝導体の発見により、20年以上に渡り、物質探索の対象であった。われわれは、過去に報告例の少ない、Cr系層状金属間化合物 LnCr2Si2C (Ln = La, Ce, Sm)のCrと希土類の磁気構造を理論的に検討し、Crの磁性はS型反強磁性が最安定であることを明らかにした。

層状遷移金属オキシニクタイトSr2ScCo1-xFexPO3の物性(II)

岡田悟志, 神原陽一,大久保尚紀, 伴周一, 的場正憲

日本物理学会第71回年次大会 （東北学院大学　泉キャンパス） , 

2016年03月

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ポスター発表

Sr2Sc(Co1-xFex)PO3のNMR II

渡邉凌, 真岸孝一, 久田旭彦, 斉藤隆仁, 小山晋之, 岡田悟志, 神原陽一,大久保尚紀, 伴周一, 的場正憲

日本物理学会第71回年次大会 （東北学院大学　泉キャンパス） , 

2016年03月

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ポスター発表

生体材料鋳型によるYBa2Cu3O7-δマイクロ/ナノワイヤの合成と評価

松本裕介, 的場正憲, 海住英生, 西井準治, Simon R. Hall, 神原陽一

第63回応用物理学会春季学術講演会 （東京工業大学大岡山キャンパス） , 

2016年03月

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口頭発表（一般）

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銅酸化物超伝導体は結晶構造中にペロブスカイ
ト関連構造を有し, ランタノイド等からなるキャリ
アブロック層とCuO2 面からなる電気伝導層の2 種
類の層が交互に積み重なって構成される層状構造
を取る[1]. 高温超伝導体多結晶の臨界電流密度(Jc)
は多結晶を構成する微結晶の粒界接合の形状によ
りJc が大きく変化する. そのため単結晶であること
が望ましい.
我々は多糖類の構造を鋳型 (バイオテンプレー
ト)として用いたYBa2Cu3O7-δ (YBCO)マイクロ/ナノ
ワイヤの合成を行い, その構造を評価した.

新規プラチナ系超伝導体の特異な結晶構造と超伝導特性

藤岡正弥, 石丸学, 渋谷泰蔵, 神原陽一, 田畑千紘, 網塚浩, 田中将嗣, 高野義彦, 海住英生, 西井準治

日本物理学会第71回年次大会 （東北学院大学　泉キャンパス） , 

2016年03月

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口頭発表（一般）

鉄系超伝導体SmFeAsO1-xHyのSmサイト同位体効果

酒井雄樹, 福村憲二, 中島祥, 的場正憲, 飯村壮史, 松石聡, 細野秀雄, 伊豫彰, 竹下直, 永崎洋, 神原陽一

日本物理学会第71回年次大会 （東北学院大学　泉キャンパス） , 

2016年03月

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口頭発表（一般）

鉄系高温超伝導体材料の発見経緯と現状

神原 陽一

大阪府立大学　ナノ科学・材料人材育成拠点　第32回N2RC拠点セミナー （大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス A12棟 サイエンスホール） , 

2016年03月

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公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等, 地域の大学からナノ科学・材料人材育成拠点

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鉄系高温超伝導体の転移温度(Tc)は、混合アニオン化合物において、オンセット温度 58 Kに達した。これらを扱う原著論文は、4600編以上報告されているため、個人での文献調査はいささか苦労の多い状況である。当日は, 今後の技術革新の「種」に関する議論をインフォーマルに概説する。

鉄系混合アニオン化合物超伝導体の電子磁気状態相図と応用

神原 陽一

応用物理学会北海道支部講演会, エイレイソウの会共催 （北海道大学） , 

2015年12月

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口頭発表（招待・特別）

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我々が2006年に鉄の正方格子が電気伝導を担う超伝導体を報告して以来、同じく金属的な鉄の正方格子を単位格子中に有する層状化合物において様々な鉄系高温超伝導体が、世界中で報告され続けている。国内外の先端研究事例、自ら求めた電子磁気状態相図、及び今後のブレイクスルーを必要とする鉄系超伝導体の線材応用研究の現状について概説した。

Research on Activation of N2 Adsorption on Transition Metals Surfaces Based on Density Functional Theory

T. Kinoshita, T. Shibuya, M. Matoba, and Y. Kamihara

2nd International Symposium on Frontiers in Materials Science (FMS2015), 

2015年11月

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口頭発表（一般）

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アンモニア(NH3)は、鉄を触媒として用いたHaber-Bosch(HB)法により、水素と酸素から合成されている。この反応は、高温高圧の温度圧力条件が必要であるため、多大なエネルギーを要する。我々はPAW法による非経験的な状態密度計算コードVienna Ab-initio Simulation Packageを用いてFe、Ru、Niそれぞれの界面への窒素分子吸着エネルギーを求め、HB法メカニズムの一部を解釈した。

Synthesis and electronic properties of a layered compound SmCr2Si2

H. Sugawara, S. Matsumoto, K. Nagamine, K. Ioroi, M. Matoba, and Y. Kamihara

International Conference on Electron Spectroscopy and Structure: ICESS-2015 （Stony Brook University, New York, USA Conference & Event Services Charles B. Wang Center, Suite 302 Stony Brook, NY 11794-4044） , 

2015年10月

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ポスター発表

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ThCr2Si2型構造を示す化合物群は、空間群はI4/mmmに属する正方格子の結晶である。この化合物群は、重い電子系の超伝導体であるCeCu2Si2や鉄系超伝導体の内、もっとも高い臨界電流密度を示す超伝導線材として期待されているBa1-xKxFe2As2を含み、マテリアルインフォマティクスの対象として興味深い。本講演では実験的な電子物性と理論的な電子物性の比較を行い、4f電子の電子状態の解釈ついて報告する。

Electronic and magnetic phase diagrams of iron-based superconductors LnFeAsO1-xFx (Ln: La, Sm, Eu, and Gd)

J. Iihara, A. Sakurai, Y. Sakai, H. Shiozawa, M. Matoba, T. Yamamoto, Y. Einaga, I. Yamada, and Y. Kamihara

International Conference on Electron Spectroscopy and Structure: ICESS-2015 （Stony Brook University, New York, USA Conference & Event Services Charles B. Wang Center, Suite 302 Stony Brook, NY 11794-4044） , 

2015年09月

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ポスター発表

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われわれはこれまでに、層状オキシニクタイドLnFeAsO1-xFx (Ln = La, Sm, Eu and Gd)において、電子磁気状態相図を明らかにしている。いずれの系も、x = 0 の母相は反強磁性金属であり超伝導を示さず、5 at.%程度のフッ素(F)ドープにより超伝導相が現れ、この超伝導相はFe由来の磁気相とは共存しない。本講演では、Ln = Gd を中心に、低温の結晶構造相転移のフッ素濃度依存性について報告する。

57Fe Mössbauer spectroscopy of heavy fermion CeFe1-xCrxPO

K. Ida, T. Okano, S. Kitao, M. Seto, M. Matoba, and #HY.Kamihara <U/>

International Conference on Electron Spectroscopy and Structure: ICESS-2015 （Stony Brook University, New York, USA Conference & Event Services Charles B. Wang Center, Suite 302 Stony Brook, NY 11794-4044） , 

2015年09月

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ポスター発表

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われわれはこれまでに、層状オキシニクタイドCeFePOにおいて、常磁性強磁性メタ磁性転移、FeサイトへのRuドープによる擬二次元Ce正方格子の次元性制御による強磁性相から常磁性相への量子臨界点、及び、FeサイトへのCrドープによる常磁性強磁性磁気相転移などを明らかにした。
本講演では、強磁性相CeFe1-xCrxPOにおけるFe付近の元素選択的磁気状態を報告す。

Sr2Sc(Co1-xFex)PO3のNMR

渡邉凌, 真岸孝一, 久田旭彦, 斉藤隆仁, 小山晋之, 岡田悟志, 神原陽一,大久保尚紀, 伴周一, 的場正憲

日本物理学会　2015年秋季大会 （関西大学 千里山キャンパス） , 

2015年09月

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口頭発表（一般）

YCr2(Si1-xBx)2の電子状態密度計算と磁気的性質

菅原大道,長嶺良磨,竹内勝彦,松本沙也,的場正憲,神原陽一

日本物理学会　2015年秋季大会 （関西大学 千里山キャンパス） , 

2015年09月

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口頭発表（一般）

高温高圧下でのw-BNの合成と電子物性

木俣亮祐, 酒井雄樹, 塩沢啓, 馬渕貴洋, 的場正憲, 神原陽一

日本物理学会　2015年秋季大会 （関西大学 千里山キャンパス アクセス） , 

2015年09月

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口頭発表（一般）

Electronic and magnetic phase diagram of aliovalent ions substituted LnFeAsO

T. Hibino, A. Sakurai, H. Shiozawa, M. Matoba, and Y. Kamihara

2nd Japan-Korea International Symposium on Materials Science and Technology 2015 (JKMST2015) （Tokyo, Japan） , 

2015年08月

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ポスター発表

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LaFeAsOは、鉄系超伝導体の母相ではあるものの、反強磁性金属である。LaFeAsOは、酸素サイトに、酸素(O)や水素(H)を部分置換することにより生じる電子ドープにより超伝導相となることが知られている。しかしながら、LaFeAsOのホールドープによる電子相の変化については、報告例が少ない。われわれは、LaサイトへEu2+をドープすることで、ホールドープ領域の電子相を明らかにした。

Crystal structure and thermoelectric properties of polycrystalline layered oxyselenides, nominal BiCuSeO

S. Katsumata, M. Matoba, and Y. Kamihara

2nd Japan-Korea International Symposium on Materials Science and Technology 2015 (JKMST2015) （Tokyo, Japan） , 

2015年08月

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ポスター発表

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熱電変換材料は、無次元性能指数ZT=S2/()で評価される。ここでSはゼーベック係数、は電気抵抗率、は熱伝導率、Tは絶対温度を示す。毒性が少ない酸化物の熱電材料の内、地殻中に豊富に含まれる材料を選択することは、この分野の課題である。われわれは、新規な熱電材料候補として、注目を集めているBiCuSeOを実際に合成し、そのZTを測定した。得られたZTは0.18程度で、Liuらの報告と矛盾しない。