論文 - 小檜山　雅之

Evaluation of Seismic Retrofitting Effectiveness for District Evacuation Safety Based on Evacuees' Isolation Probability by Using Markov Chain Monte Carlo Method

Todaka, M. and Kohiyama, M.

Proc. 2nd JAEE International Symposium （Japan Association for Earthquake Engineering）  2013年11月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

住宅の耐震補強の効果を避難安全性の観点で評価する新たな定量的評価法を提案した。地震時，倒壊した住宅の瓦礫で道路が閉塞することにより住民が避難できず孤立してしまう確率に基づいて耐震補強する住宅の優先順位を評価した。マルコフ連鎖モンテカルロ法を用い，サンプル抽出法を改善した。また，耐震補強前後の孤立避難者数の期待値の差を取った新たな指標を導入した。

Seismic Vibration Control of a Multi-Story Building Considering Damage Risk of Accommodated Computer Servers

Ito, T. and Kohiyama, M.

MJIIT-JUC Joint International Symposium 2013年11月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著, 査読有り

　概要を見る

建物の機能停止は地震動による深刻な影響の一つである。データセンター内のコンピューターサーバーに関し，被害を軽減する建物の線形最適制御法について検討を行った。まず，建物最上層にアクティブ制御装置を備え，免震床上にサーバーが設置された建物モデルを構築した。次に，模擬地震動をモデルに入力し，最大応答を求め，サーバーのフラジリティ曲線を評価した。そして，異なる階に設置されたサーバーについて，被害リスクを低減することができる制御パラメータを明らかにした。

LQG Design Scheme for Multiple Vibration Controllers in a Building–Equipment System Considering the Maximum Control Force

Kohiyama, M. and Yoshida, M.

the 2013 World Congress on Advances in Structural Engineering and Mechanics    1229-1236 2013年09月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

制震装置を建物と免震床の双方に持つデータセンターを想定し、制御スキームと制御パラメータを決定する方法を提案する。地震時もコンピューターサーバーのオペレーションを継続するため、サーバーの加速度と免震床の変位を低減することを目的とする。線形弾性モデルと線形二次ガウシアン制御の評価関数を構築し、制御パラメータと応答の関係を分析した。その結果、提案手法が建物とサーバーの両方の応答を最小化するパラメータを導くことができるのを確認した。

多分野をつなぐ性能設計

小檜山 雅之

2013年度日本建築学会大会（北海道）構造部門（荷重）パネルディスカッション資料「建築物の性能設計・再考―想定外事象も踏まえて」 （日本建築学会）     15-20 2013年08月

研究論文（研究会，シンポジウム資料等）, 単著

　概要を見る

設備や非構造部材の被害を低減するためには設計者・技術者間のコミュニケーションが不可欠である。人命保護などの要求性能にはサブ性能のヒエラルキーが存在しており、役割分担と協調のため、性能というコンセプトで展開される技術コミュニケーションが作り手側に求められる。また、構造設計者は、利害関係者の要望を吸い上げ、安全性能を具体化し実現するプロセスにより積極的に関わるべきである。従来の耐震設計などの性能チェックにとどまらず、多分野と連携し、居住性や事業継続性など建築主や社会のニーズに応えた建物を実現する性能設計の普及を期待する。

Optimal stiffness distribution of mid-storey-isolated buildings considering storey drift and floor acceleration response

Kohiyama, M. and Takano, K.

Earthquake Resistant Engineering Structures IX, Brebbia, C.A. and Hernández, S. eds. (9th World Conference on Earthquake Resistant Engineering Structures) （WIT Press, Southampton, UK / University of A Coruña, Spain and Wessex Institute of Technology, UK）  10   191-202 2013年07月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

中間層免震建物の白色雑音外乱における層間変形と床応答加速度を予測するため、複素モード合成と一自由度系の周波数応答に基づく応答予測式を提案した。時刻歴応答解析の結果と比較したところ、予測式は過減衰モードを含む系でも高い精度を有することが確認された。予測式と遺伝的アルゴリズムを用いた中間層免震建物の最適化手法を提案し、最適解では各種応答を許容範囲内に収めながら、加速度応答を低減できることが示された。

Simultaneous optimization of structural shape and control system of large-scale space frame

Dan, M. and Kohiyama, M.

Earthquake Resistant Engineering Structures IX, Brebbia, C.A. and Hernández, S. eds. (9th World Conference on Earthquake Resistant Engineering Structures) （WIT Press, Southampton, UK / University of A Coruña, Spain and Wessex Institute of Technology, UK）  10   169-178 2013年07月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

体育館の屋根などの大空間建築の構造形状と制御系を遺伝的アルゴリズムを用いて設計する同時最適設計手法を提案した。本研究では，避難施設として指定される学校の体育館などを対象とし，天井落下被害を低減させるために，絶対加速度応答の低減を目的とした。また，制御系としてコストの低いパッシブ制震である同調質量ダンパーを用いた。提案手法により，設計者の望む形状でありかつ地震応答が小さい形状を得ることができた。

Dynamic collapse analysis of four-story steel frame using E-Simulator

Miyamura, T., Ohsaki, M., Yamashita, T., Isobe, D., and Kohiyama, M.

4th International Conference on Computational Methods in Structural Dynamics and Earthquake Engineering (COMPDYN 2013) （European Community on Computational Methods in Applied Sciences and International Association for Computational Mechanics）     12 2013年06月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

4層鋼構造骨組をソリッド要素でモデル化し、防災科学技術研究所E-ディフェンスで開発中の数値震動台により動的崩壊解析を行った。解析コード・解析結果の検証・確認をE-ディフェンスで行われた実大試験体実験の結果との比較により行った。1995年兵庫県南部地震のJR鷹取観測記録の60%と100%加振波の地震応答解析を行ったところ、第1層の層せん断力と層間変形角は良好に一致した。また、塑性座屈による骨組の全体応答と局部の変形がシミュレーションで再現できることを確認した。

High-precision finite-element analysis of rubber bearing for base-isolation of building structures

Ohsaki, M., Miyamura, T., Kohiyama, M., Yamashita, T., Yamamoto, M., and, Nakamura, N.

4th International Conference on Computational Methods in Structural Dynamics and Earthquake Engineering (COMPDYN 2013) （European Community on Computational Methods in Applied Sciences and International Association for Computational Mechanics）     9 2013年06月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

免震構造骨組の地震応答解析を行った。鉄筋コンクリート骨組と積層ゴム免震支承は6面体有限要素に分割しモデル化した。ゴムの材料特性にはOgdenモデルを用い、骨組は弾性応答を仮定した。モデルの自由度は300万以上で、地震応答解析は防災科学技術研究所Eディフェンスで開発中のEシミュレーターを用いた。シミュレーションにより全体・局部両方の応答が高い精度で評価できることを示した。

地震時における建物機能維持を目的とした振動制御の二次形式評価関数の設計法

三浦 奈々子，小檜山 雅之

日本建築学会構造系論文集 （日本建築学会）  78 （ 687 ） 923-929 2013年05月

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

　概要を見る

地震後も医療サービスや生産活動、居住といった建物の機能を保持することは重要である。これまで様々な制震装置が発明され建物に導入されている。本論では制御力の上限がある条件のもと、制御効果を最大化するため、与えられた制御目的に基づき評価関数を構築する手法を提案する。提案手法は要求性能水準を用い制御目的を無次元量で表す。提案手法の有効性は時刻歴応答解析により確認された。

• Access to Document (DOI)

非線形応答を考慮した屋内露出配管用メカニカル継手の数値解析モデル

木下 郁，小檜山 雅之，大沢 雅之，川口 忍

構造工学論文集 （日本建築学会）  59B   119-126 2013年03月

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

　概要を見る

屋内ガス配管用機械式継手の数値解析モデルを曲げ実験・震動台実験の結果に基づき2種類構築した。まず，硬化型特性を持つバイリニアばね・線形弾性ばね複合モデルを構築した。次に，Ozdemirモデル・線形ばね・ギャップクロージングばねに基づき非線形のヒステリシス特性を持つばねを構築した。震動台実験を再現する時刻歴応答解析を行い，モデルの妥当性の評価を行ったところ，後者のモデルは応答レベルが小さい場合に良好に実験を再現することを確認した。

最上層に制振装置を有する建物・エレベータ連成系の地震応答制御に関する振動台実験

渡邉 啓介，三浦 奈々子，小檜山 雅之，髙橋 正樹

構造工学論文集 （日本建築学会）  59B   339-348 2013年03月

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

　概要を見る

近年報告されているエレベータロープの地震被害を低減するため、アクティブマスダンパー(AMD)や連結制振などの建物用の制振装置を用いた制御手法を提案した。提案手法は建物とロープの両方の安全確保を目標とした線形二次ガウシアン制御に基づいている。提案手法の有効性を実証するため、超高層建物の縮小モデルであるアルミ製の4層試験体を用いた実験を行った。エレベータロープは銅の薄板でモデル化し、AMDを試験体の最上層に設置した。震動台実験を行った結果、提案手法はエレベータロープの応答を低減することを確認した。

PD制御アクティブブレースを有する多層建物の設計用応答スペクトルを用いた構造系・制御系の同時最適化

小檜山 雅之, 堀口 知宏

日本建築学会構造系論文集 （日本建築学会）  78 （ 683 ） 71-80 2013年01月

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

　概要を見る

PD制御アクティブブレースを有する多層建物に対する構造・制御系の同時最適化手法を提案する。提案手法は地動の考慮に設計用応答スペクトルを用い，構造系の最大応答と制御装置の最大出力の評価に複素完全二次結合法を拡張した方法を使用する。ここで，設計用応答スペクトルは等価非制御系の減衰定数の範囲を考慮し近似曲面で定義する。目的関数は，初期投資の建設費として構造部材の総量（構造系のコスト）およびアクチュエータの最大出力の総和（制御系のコスト）で記述する。また，目標性能は層間変形角および絶対加速度応答で記述し，これらの物理量の最大値に関する不等式制約条件を与える。設計変数は各層の剛性とPD制御ゲイン係数とし，多目的最適化問題に対するPareto最適解を遺伝的アルゴリズムにより数値的に算出する。提案手法を3層建物モデルに適用し，Pareto最適解の特徴を詳細に分析した。

• Access to Document (DOI)

Evaluation Method of Seismic Safety of Interior Piping Using Single-Axis Shake-Table Test and Finite Element Analysis

Ohsawa, M., Kawaguchi, S., Atarashiya, Y., Nakakomi, A., Kinoshita, K., and Kohiyama, M.

15th World Conference on Earthquake Engineering （International Association for Earthquake Engineering）  2012年09月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

屋内ガス配管の数値解析モデルを構築するため、配管試験体による震動台実験を実施した。また、震動台実験と同様の支持条件により静的曲げ実験を行い、配管固定治具、自重支持材、機械式継手の力学的特性を明らかにした。機械式継手を持つ試験体と持たない試験体について、単純化した有限要素モデルを構築し解析を行った。建物応答波が入力したときの管の応答に関し、解析結果と震動台実験の結果はおおむね一致することを確認した。したがって、本研究で提案する解析モデルの構築・評価の枠組みは、屋内ガス配管の耐震性評価に妥当であると示唆される。

Health Disturbance of Residents in Houses Tilted Due to Liquefaction during the Great East Japan Earthquake

Kohiyama, M. and Keino, C.

15th World Conference on Earthquake Engineering （International Association for Earthquake Engineering）  2012年09月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

2011年東北地方太平洋沖地震では日本国内の広い範囲で地盤の液状化が発生した。特に、関東地方の埋立地では、住宅の被害が顕著であった。液状化により傾いた家の住民には健康被害を訴えるものもあった。本論文では千葉市美浜区で行った住民へのアンケート調査の結果を報告した。調査項目は、建物の特性、地震被害、健康障害等である。調査結果より、液状化に起因する建物の傾斜角に関する健康障害発生の確率モデルを構築した。傾斜角が0.013radを超えると、健康障害を訴える確率が顕著に高くなることが明らかとなった。

Comparative Study Between Centralized and Decentralized LQR Controls of a Building-Elevator System

Yoshida, M., Kohiyama, M., and Takahashi, M.

15th World Conference on Earthquake Engineering （International Association for Earthquake Engineering）  2012年09月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

建物と建物内の設備の両方が制振装置を備えるとき、設備の制御装置は建物の挙動を、建物の制御装置は設備の挙動を考慮すべきである。まず、制御装置間で通信する状態変数の量と制御目的の種別にしたがって制御方式の分類を行った。次に、LQR制御による制振装置の場合について、エレベータを有する超高層建物の地震応答を分析し、分類を行った制御方式間で制御性能の比較を行った。その結果、層間変形角とエレベータロ０ぷの応答波全状態量を通信したときに最もよく応答を低減したが、一部の状態量を通信した場合でも十分に応答を低減できることが分かった。

Vibration Reduction of a Building-Elevator System Considering the Intensity of Earthquake Excitation

Miura, N. and Kohiyama, M.

15th World Conference on Earthquake Engineering （International Association for Earthquake Engineering）  2012年09月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

上限のある制御力を有効活用できるよう、建物・エレベータ連成系に対し、可変フィードバック制御則に基づく制御方法を提案した。提案手法は適切に制御目的を選択し、地動の強さと建物応答のレベルを考慮して制御力の飽和を防ぐ。制御力の飽和防止に際しては、最大必要制御力を地動加速度を用いSRSS法により推定する。提案手法の有効性は時刻歴応答解析により検証を行った。解析では東北地方太平洋沖地震の長周期地震動の記録と最大速度25cm/sの模擬地震動100波とそのスケーリング波300波を用いた。

実践的な性能設計／地震リスクマネジメント，2011年度日本建築学会大会（北陸）構造部門（荷重）パネルディスカッション

小檜山 雅之

建築雑誌 （日本建築学会）  127 （ 1635 ） 22-24 2012年09月

研究論文（学術雑誌）, 単著

High-precision FE-analysis for global and local elastoplastic responses of building frames

Ohsaki, M., Kohiyama, M., Miyamura, T., Yamashita, T., and Akiba, H.

International Symposium on Reliability Engineering and Risk Management 2012 （Kanagawa University, Tongji University, Central South University and the International Association of Structural Safety and Reliability）     561 - 566 2012年08月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

高精度有限要素解析により合成梁の効果を考慮した鋼構造骨組の全体・局所応答の両方をシミュレーションした。まず，地震動を受ける4層骨組に対して詳細解析を行った。鋼材は，降伏棚を再現できる区分線形複合硬化則でモデル化した。次に柱で支えられた合成梁の静的繰り返し載荷実験をシミュレーションし，床スラブと柱の接触に伴う非対称な挙動が良好に再現できることを確認した。

Influence of the number of samples of simulated earthquake motions on accuracy of seismic risk assessment of a two-story house

Watanabe, T. and Kohiyama, M.

International Symposium on Reliability Engineering and Risk Management 2012 （Kanagawa University, Tongji University, Central South University and the International Association of Structural Safety and Reliability）     194 - 199 2012年08月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

入力地震動数と建物地震被害リスクの精度の間の関係について，動的解析に基づく手法とハザード曲線・フラジリティ曲線に基づく手法の2つに関し分析を行った。まず，マグニチュード・震源距離・震源深さの組合せの各ケースについて，1000波の模擬地震動を作成した。次に，モンテカルロシミュレーションを行い，2階建て木造建物の地震被害を評価した。限定数の解析結果を用い，上記の2通りの手法で30年間の被害発生確率を計算した。その結果，2手法とも同数の入力波で同程度の精度となることを確認した。

Simultaneous optimization of structure and control under seismic excitation uncertainties with unified cost function

Giron, N. and Kohiyama, M.

International Symposium on Reliability Engineering and Risk Management 2012 （Kanagawa University, Tongji University, Central South University and the International Association of Structural Safety and Reliability）     212 - 217 2012年08月

研究論文（国際会議プロシーディングス）, 共著

　概要を見る

地震動を受ける鉄筋コンクリート造建物の制御と構造の同時最適化手法の提案を行った。設計変数は各層の剛性，制御装置の位置，スライディングモード制御パラメータで，目的関数であるライフサイクルコストは，初期費用，修復費用からなる。最適化には遺伝的アルゴリズムとネルダー・ミード法を用いた。入力地震動は模擬地震動を用い，非線形時刻歴応答解析により修復費用を推定した。4層建物モデルを用い，提案手法の有効性を確認した。