研究者詳細 - 藤代　一成

総説・解説等 - 藤代　一成

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仮想応力分布下の光弾性体によるジェネレーティブアート

宮崎一輝，藤代一成

情報処理学会第80回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 185 - 186 2018年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

偏光を考慮したレンダリングの研究は，今日までに多く存在する．そのなかで，偏光に関わる分光現象として光弾性が知られている．光弾性とは，透明で均一な組織をもつ物体に応力を与えると複屈折性を表す性質である．直線偏光を照射し，偏光子で観測することにより干渉縞が発生する．干渉縞の波長ごとの輝度を計測することで応力の情報を抽出できるという点から，応力解析手法の一つとして広く用いられてきた．CG の分野においては，応力分布のデータセットから光弾性を再現する研究[1]が存在するが，光弾性は応力分布の可視化手段としての利用に限定されている．本研究では，光弾性の新しい表現手法としてジェネレーティブアートを提案する．ジェネレーティブアートとは，コンピュータの自律的な計算によって生み出される芸術作品をさし，フラクタル画像や物理的な挙動などの複雑な計算を行った多くの作品が創出されている．実際，ジェネレーティブアートの研究として，色情報をもった輪郭のみを用いて画像を着色する手法 [2] など，輪郭情報を用いた画像出力の手法が存在する．本手法では，入力画像の輪郭情報から仮想的に応力を設定し，２次元光弾性理論を用いて自動的に干渉縞の画像を生成する．

全景映像の適応的半透明ブレンディングによる視野狭窄の緩和

登野拓志，茅暁陽，豊浦正広，郷健太郎，柏木賢治，藤代一成

情報処理学会第80回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 161 - 162 2018年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

現在，日本には視野狭窄の患者が，緑内障に限定しても 350 万人ほどいると言われている．この疾患は視神経に障がいを起こすため回復は困難である．そこで，この疾患に対する治療法は，視野狭窄部位の回復を目的とするものではなく，進行を止めるためのものである．本稿では，外界のシーンに計算処理をした映像を提示することで，視野狭窄の患者の視覚を支援する手法を提案し，評価を検討する．

状態遷移を考慮した拡張位置ベース運動力学による粉体の挙動のリアルタイムビジュアルシミュレーション

滝口啓介，藤代一成

情報処理学会第80回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 313 - 314 2018年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

粉体とは，流動しやすく，粒子間摩擦力が高い，平均粒径が40µm 程度の物質をさす．剛体や流体，砂などのリアルタイムビジュアルシミュレーションは，ゲームや映画などで広く使われている．粉体のビジュアルシミュレーションも様々な場面で利用されているが，剛体や流体，砂などと違い，粉体は状態によって粒子の挙動が変化するため，座標計算により多くの時間を必要とする．そのため，粉体を対象とするビジュアルシミュレーションにおいて，リアルタイム性の確保を目的とした研究は知られていない． Mu¨ller ら [1] による位置ベースの粒子シミュレーション手法では，既存の質点ベースによる粒子シミュレーションよりも安定性や処理速度が向上している．そこで本研究では，既存の位置ベースのシミュレーション手法を拡張し，粉体のリアルタイムビジュアルシミュレーションを可能にする手法を提案する．

吹奏アニメーションにおける音源同期型姿勢制御

武内航，堀井絵里，藤代一成

情報処理学会第80回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 315 - 316 2018年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

近年の楽器演奏アニメーションでは，演奏中の動きと音にずれがあり，それらは視聴者に違和感を与えてしまう．先行研究 [1] では音源に同期した運指アニメーション自動生成を試みたが，指の動きのみに注目していたため，身体全体が人形のように動かないことで違和感が残っていた．白鳥らによる音楽と身体の動きを同期させる研究 [2] では，モーションデータベースから音楽情報を与えることで新しいダンスモーションを生成している．また，朝比奈らの研究[3]では，白鳥らの研究を拡張し，歌詞を考慮した感情的なダンスモーション生成システムを提案している．これらはすべてダンスに焦点をあてており，モーションキャプチャによるアニメーション生成だけを扱っていた．そこで本研究では，吹奏楽に着目した演奏モーションの生成を目的として，パラメタによる姿勢制御の手法を提案する．

メラニンの不均一分布による頭髪の写実的レンダリング

長澤彦己，堀江康晃，藤代一成

情報処理学会第80回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 95 - 96 2018年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

人間の頭髪の色は，2 種類のメラニン色素の量によって決定される．このメラニン色素の量には個人差があり，さらに人種によってメラニン量の比率が変わる．また，熱刺激や紫外線の影響，加齢等に伴いメラニン量が減少することもある．このように，頭髪のメラニン量は人によって全く異なるものであり，その人物特有の個性であると考えられる．よって，頭髪に含まれるメラニン量は人間の頭髪を表現するうえで無視できない要素であるといえる．先行研究[1]では，2種類のメラニン色素量パラメタを物理ベースの頭髪シェーディングモデルに組み込み，実際の頭髪を用いた脱色実験のデータをもとにして，ヘアブリーチのビジュアルシミュレーションを実現した．本研究では先行研究を一部拡張し，頭皮上の位置と，頭髪の繊維方向におけるメラニン量の分布を考慮し，人間の個性を表現可能な頭髪の写実的レンダリング手法を提案する．

粒子ボリュームレンダリングを用いた両眼視可能な炎映像の生成システム

今田明洋，藤代一成

情報処理学会第80回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 97 - 98 2018年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

CG の分野において，炎や煙などの効果を表現するためにビルボードが使用される．また，こうしたビルボードを用いた表現によってエフェクトを生成できるシステムが存在する．そのようなシステムは単純であり，扱いが容易である．一方で，物体の内部を描いていないため，視点によっては矛盾が生じる．また，両眼視型のバーチャルリアリティシステムにおいては，ビルボードを用いた表現は左右とも同様のレンダリング結果を生じるため，視点との距離が近いほど立体感を失う． Reeves[1]によって提唱されているパーティクルシステムは，ビルボードを大量に生成し，重なり合わせることでエフェクトを生成するシステムである．Benjamin[2] は，この拡張として，変形させたビルボードを用いた両眼視環境での炎のレンダリング手法を提案している．しかし，ビルボードは地面に対して垂直で，ユーザの動きに制限がかかる．本研究は，既存のシステムに近いインタフェースをもちながらも，両眼視環境で，どのような視点においても立体感が失われず，矛盾が起きない炎の表現を作成できるシステムを提案することを目的とする．

Foreword to the Special Issue on PacificVAST 2018

Fujishiro I., Seo J.

Visual Informatics （Visual Informatics） 2 （ 1 ） 2018年03月

ISSN 25432656

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センテナリアン時代における学会の役割

藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 47 （ 1 ） 4 - 4 2018年01月

記事・総説・解説・論説等（学術雑誌）, 単著

呼吸動作適用による非生物の生命感表現

清水貴大，中山　雅紀，藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 47 （ 1 ） 73 - 73 2018年01月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

光学透過型ヘッドマウントディスプレイを用いた色覚補償

水越駿，豊浦正広，茅暁陽，柏木賢治，郷健太郎，藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 47 （ 1 ） 77 - 77 2018年01月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

変視症の定量的評価と可視化

市毛大道，豊浦正広，茅暁陽，柏木賢治，郷健太郎，藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 47 （ 1 ） 77 - 78 2018年01月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

陰関数合成による手の準解剖学的モデリング

中田　聖人，藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 47 （ 1 ） 79 - 80 2018年01月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

マーチングバンドの演奏者個人に注目した移動経路の計量可視化

堀井絵里，藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 47 （ 1 ） 66 - 70 2018年01月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

吹奏楽活動のなかには，演奏者が演奏しながら定められた経路に従って歩くことにより隊形を作る，マーチングとよばれる演奏行為が存在する．本論文では，市販のビデオカメラにより撮影されたマーチングの動画から，演奏者の移動経路の精度を視覚的に解析するシステムを提案する．本システムは，演奏者個人の移動経路を，物体追跡アルゴリズムを用いて同定し，さらにその演奏者が歩くべき経路と実際の経路の誤差を表示する．移動経路を解析する演奏者の選択や，移動経路が可視化された動画の再生は，専用のユーザインタフェースを介して容易に実行できる．対象とする演奏者が他の演奏者や楽器により遮蔽された場合でも，その演奏者が動画に再び現れるまで，それまでの移動ベクトルを用いて位置を推測することにより頑健に追跡を続ける．本システムにより演奏者は自身の歩行の改善点を知ることができ，その結果マーチングの隊形の完成度を高めることが期待できる．

視線の隠的追跡手法とそのエンタテイメント応用

清水文也，藤代一成

情報処理学会研究報告（情報処理学会） 2017-CG-168 （ 23 ） 2017年11月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

デジタルサイネージやヘッドマウントディスプレイなど, さまざまな日常生活レベルのデバイス操作のインタフェースとして視線追跡を利用する手法が数多く研究されている. これは, 視線を追跡することでユーザの意図や思考を効率的に反映することができるからである. しかし専用デバイスを用いて視線を追跡する場合, 各ユーザに対して事前にキャリブレーションを行う必要がある. 本研究では, 一般的なカメラを1 台だけ用いて, 事前にキャリブレーションを必要としない，陰的視線追跡の手法を開発することで,ユーザが対象物に集中しやすい環境を作り出し, 臨場感を提供することを目的とする. さらに, その応用として, ユーザの視線方向によって再生するオーディオデータを選択可能にする手法を提案し, 美術館や博物館のオーディオガイドへの適用を前提とした予備実験を行う.

直接操作による3D流体シミュレーションの制御

早川雄登，藤代一成

情報処理学会研究報告（情報処理学会） 2017-CG-168 （ 24 ） 2017年11月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）, 共著

直接操作によって，3D 流体シミュレーションを簡易に作成できるインタフェースを提案する．本稿では，流体シミュレーションおよび流体制御に用いるパラメータ調整を特定のモーションデータに対応させた直接操作によって，直感的な流体制御を試みる．Leap Motionを使い，両手のモーションデータを取得，特定のモーションデータをジェスチャとして識別し，3D 空間上でジェスチャに応じた流体シミュレーションを実行する．これにより，流体シミュレーションの知識を必要とせず，3D流体シミュレーションを意のままに制御することが可能となる．

知的環境メディア

藤代一成

画像電子学会誌（画像電子学会） 46 （ 4 ） 585 - 589 2017年10月

記事・総説・解説・論説等（学術雑誌）, 単著

知的環境メディア(smart ambient media, SAM)とは，マルチモーダルセンシング ―知的計算― 適応的レンダリングを利用して，我々の日常生活の諸活動を巧みに支援する表示手法を総称したものである．本解説は，SAMの一般的な枠組みを示した後，著者の関連研究開発事例を6 点
紹介し，関連する諸概念にも言及する．さらにこれらの事例を特徴づけ，SAMに共通する特徴とその可能性を明らかにする．

585_IIEEJ_Vol46-No4oriR3-9_small.pdf

華の早慶戦!私学の雄がCG エンジニア検定エキスパートの舞台で激戦!~CG エンジニア教育最前線!両校40人の熱き戦い~

CG-ARTS EDUCATION REPORT 2017年05月

Foreward to the Special Issue on 2016 International Conference on Cyberworlds

FUJISHIRO Issei, SOURIN Alexei

Computers & Graphics （Elsevier Science） 64 1 - 1 2017年05月

記事・総説・解説・論説等（学術雑誌）, 共著

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5.3 主専攻指導教員から送る言葉

藤代一成

SUPER DOCTOR を目指した9人の学生たち—リーディングプログラム5年の軌跡（慶應義塾大学出版会）第3部 227 - 228 2017年03月

方向性のある紙繊維シートの破断

篠崎紗衣子，中山雅紀，藤代一成

情報処理学会第79回全国大会講演論文集（情報処理学会） 4 143 - 144 2017年03月

研究発表ペーパー・要旨（全国大会，その他学術会議）

紙の繊維には向きがあり，力を加えるとその向きによって変形が異なる．例えば繊維の向きと平行に紙の両端を引っ張れば破れ目は真っ直ぐになりやすいのに対し，繊維の向きと垂直に引っ張れば破れ目は不規則な輪郭を構成する．これまでのCGでは，紙の繊維がもつ方向性による変形の違いは再現できていなかった．そこで本研究では，まず2次元の紙の繊維モデルに縦横の方向性をもたせて配置し，それぞれの繊維を交点の位置でつなげ繊維のシートを生成する．そして繊維の伸び，繊維同士の剥がれにくさを考慮し，その紙を両端から引っ張る力を与えることで方向性をもつことによる破断の仕方の違いを表現する．

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