論文 - 春日　義史

当院で対応した特定妊婦の実態

春日 義史, 玉川 真澄, 鈴木 毅, 金 善惠, 樋口 隆幸, 上野 和典

日本周産期・新生児医学会雑誌 （(一社)日本周産期・新生児医学会）  54 （ 4 ） 965 - 968 2018年12月

査読有り,  ISSN  1348-964X

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2017年1月〜12月に周産期管理を行った特定妊婦47例の母体背景を検討した。分娩時年齢の中央値は28歳、若年妊娠は2例で、未婚者31例中11例はパートナー不在であった。特定妊婦への選定理由(重複あり)は、経済的理由37例、精神疾患合併妊娠21例、要保護児童もしくは要支援児童を養育している妊娠17例、児童虐待既往あり7例、家庭内暴力被害者7例、違法薬物使用歴あり3例、精神発達遅延1例、性的暴力による妊娠1例であった。児は自宅引き取り44例であったが、2例は乳児院、1例は里親に預けられた。1ヵ月検診未受診は5例、出生届未提出は1例であり、2例は現在まで入院費未払いである。

難治性骨盤内炎症性疾患を呈した好酸球性胃腸炎の1例

玉川 真澄, 仙波 宏史, 山上 亘, 高柳 裕子, 春日 義史, 小林 佑介, 冨永 英一郎, 田中 守, 青木 大輔

関東連合産科婦人科学会誌 （(一社)関東連合産科婦人科学会）  55 （ 4 ） 453 - 458 2018年11月

査読有り,  ISSN  2186-0610

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好酸球性胃腸炎(Eosinophilic Gastroenteritis:EGE)は,消化管に著明な好酸球浸潤を来たす希少な消化器疾患である.嚥下障害,腹痛,下痢など多彩な消化器症状を生じ,有病率は10万人に数名とされる.難治性の骨盤内炎症性疾患(Pelvic Inflammatory Disease:PID)を呈したEGEの1例を報告する.症例は45歳,2妊2産,アレルギーなし.39℃の発熱および下腹痛を主訴に来院した.子宮及び左付属器に著明な圧痛があり,また成熟嚢胞性奇形腫を疑う左卵巣腫瘍を認めた.PIDを疑い抗菌薬投与を開始したものの発熱と炎症所見は改善しなかったため,左付属器および右卵管を摘出したが,術後経過は軽快と再燃を繰り返した.病理所見を再評価したところ,洗浄腹水および付属器漿膜への好酸球浸潤が著明であることからEGEの診断に至った.副腎皮質ステロイド投与を開始し,炎症所見は軽快し退院となった.EGEの診断は消化管粘膜または腹水への好酸球浸潤の病理診断に基づくが,必ずしも容易ではない.本症例においては,病理所見の再評価が診断に重要な役割を果たした.難治性の骨盤腹膜炎に遭遇した際は,試験腹腔鏡による骨盤内検索および腹水を含めた病理学的検索が診断の一助となりうることが示唆された.(著者抄録)

Is the risk of small for gestational age influenced by maternal body composition in young Japanese women?

Kasuga Y, Kim SH, Suzuki T, Higuchi T, Nakada S

The journal of maternal-fetal & neonatal medicine : the official journal of the European Association of Perinatal Medicine, the Federation of Asia and Oceania Perinatal Societies, the International Society of Perinatal Obstetricians （Journal of Maternal-Fetal and Neonatal Medicine）  33 （ 9 ） 1 - 3 2018年10月

査読有り,  ISSN  1476-7058

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© 2018, © 2018 Informa UK Limited, trading as Taylor & Francis Group. Background: We aimed to investigate whether there was a high incidence of young Japanese mothers being underweight (pregravid body mass index [BMI] < 18.5 kg/m2) and if they delivered infants who were small for gestational age (SGA). Materials and methods: Our study was carried out from 2013 to 2017 and included adolescent women (maternal age at delivery: <20 years old; n = 94), women in their early twenties (maternal age at delivery: 20–24 years; n = 479), and controls (maternal age at delivery: 25–34 years; n = 2061). Results: In both the adolescent and early twenties groups, the incidence of being underweight, based on prepregnancy BMI, was significantly higher than controls (p <.0001 and p <.05, respectively). In both groups, gestational weight gain (GWG) was significantly higher than controls (p <.0001). There were no notable group differences in the incidences of SGA. Conclusion: The incidence of being underweight was higher in younger mothers than in controls. However, the risk of SGA did not increase in younger mothers, possibly because their GWG overcame the influence of their pre-pregnancy body composition.

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当院で周産期管理を施行した肥満妊婦における非妊時BMI別妊娠中体重増加量と出生体重の関連に関する検討

春日 義史, 玉川 真澄, 鈴木 毅, 金 善惠, 樋口 隆幸, 上野 和典

日本周産期・新生児医学会雑誌 （(一社)日本周産期・新生児医学会）  54 （ 3 ） 784 - 788 2018年09月

査読有り,  ISSN  1348-964X

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当院で周産期管理を行った肥満妊婦を過体重群(Ov群)と肥満群(Ob群)に分類し、妊娠中体重増加量(GWG)が出生体重に与える影響について検討した。2013〜2016年に当院で周産期管理を行った単胎妊婦3402例のうち、Ov群374例、Ob群130例を対象とした。Ov群と比較してOb群の方がGWGは有意に少なかった。GWG適正群はOv群に有意に多く、Ob群ではGWG不足群がOv群に比して有意に多かった。また、両群の適正群におけるlarge-for gestational-age(LGA)発症率はOv群で12.7%、Ob群で23.3%であり、両群の過剰群では21.3%、47.6%とさらにLGA発症率が上昇した。GWGが出生体重に与える影響について検討するため、両群においてGWGと出生体重との相関分析を行ったところ、両群で有意な相関関係を示した。特にOb群の方がOv群よりもGWGと出生体重は高い相関を示した。

腹膜炎を繰り返した長期間留置子宮内避妊器具に対してLin式ポリープ鉗子で抜去した1例

春日 義史, 林 保良, 王 洪欣, 吉村 拓馬, 大橋 千恵, 眞木 順子, 鈴木 毅, 金 善惠, 樋口 隆幸, 染谷 健一, 中田 さくら

神奈川産科婦人科学会誌 （神奈川産科婦人科学会）  55 （ 1 ） 58 - 60 2018年09月

査読有り,  ISSN  0910-2485

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【目的】長期間留置された子宮内避妊器具(intrauterine device:IUD)は種々の細菌感染の原因となり、摘出不能例については子宮全摘術も含めた外科的加療を要することがある。今回我々は腹膜炎を繰り返した長期間留置子宮内避妊器具に対してLin式ポリープ鉗子で抜去した1例を経験したので報告する。【症例】57歳、3妊2産(人工妊娠中絶1回、経腟分娩2回)。30年前にIUDを挿入されたが、牽引糸が切れてしまい、抜去困難となっていた。当院来院2ヵ月前に下腹部痛と帯下異常を主訴に前医を受診し、急性骨盤腹膜炎の診断で入院にて抗菌薬加療された。また、それ以前にも同様の症状で入院加療された既往があった。前医では子宮全摘術が検討されたものの、複数回の骨盤内感染治療後であり強度腹腔内癒着の可能性が危惧され、経腟的IUD摘出目的に当院紹介受診した。当院子宮鏡外来にて、経腟超音波検査及び子宮鏡にてFD-1を確認した。経腹超音波検査下にヘガール頸管拡張器3号まで使用して子宮頸管を拡張後、Lin式ポリープ鉗子を挿入しFD-1を摘出した。なお、一連の操作は無麻酔下に施行し、患者は軽度疼痛のみで、出血もなく処置は終了した。【結論】腹膜炎を繰り返し、経腟的摘出は困難と考えられた長期間IUD挿入症例であっても、我々の方法では摘出可能であった。(著者抄録)

妊娠中の母体体重増加不良と出生体重に関する後方視的検討

池ノ上 学, 宮越 敬, 佐藤 佑, 秋葉 洋平, 大谷 利光, 福武 麻里絵, 春日 義史, 落合 大吾, 松本 直, 田中 守

糖尿病と妊娠 （(一社)日本糖尿病・妊娠学会）  18 （ 2 ） S - 86 2018年08月

査読有り,  ISSN  1347-9172

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本邦では近年、やせ妊婦の増加と妊娠中の体重増加不良が指摘されている。今回、当院で単胎正期産分娩に至った3837例について、米国Institute of Medicine基準による母体体重増加不良と、在胎期間別出生時体格標準値(日本小児科学会)によるlight-for-date(LFD:出生体重<10パーセンタイル)との関連を年齢、経産数、非妊時BMI、児の性別を交絡因子として解析した。体重増加不良群では、LFDが有意に高率であり(adjusted odds ratio:1.94)、とくにやせ群(BMI < 18.5)と標準群(18.5 ≦ BMI< 25)でのみ有意差を認めた。やせ群と標準群では母体体重増加不良がLFDのリスク因子であることが示された。(著者抄録)

当院における妊娠合併卵巣嚢腫に対する全腹腔鏡下卵巣嚢腫切除術と腹腔鏡補助下卵巣嚢腫切除術の比較検討

玉川 真澄, 樋口 隆幸, 鈴木 毅, 春日 義史, 金 善惠, 上野 和典, 林 保良, 中田 さくら, 染谷 健一

神奈川産科婦人科学会誌 （神奈川産科婦人科学会）  54 （ 2 ） 143 - 147 2018年02月

査読有り,  ISSN  0910-2485

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近年妊娠合併卵巣嚢腫に対して腹腔鏡下手術を行う施設が増えているが、妊娠中の腹腔鏡下手術については未だ議論があり、術式や母体・胎児の予後に関して一定した見解はない。今回我々は妊娠合併卵巣嚢腫の腹腔鏡下手術において、術式が手術成績と周産期予後に及ぼす影響について後方視的に検討した。当院で施行された妊娠中の腹腔鏡下卵巣嚢腫切除術20例を体内法群9例、体外法群11例に分け、年齢、BMI、緊急手術、腫瘍径、手術・気腹時間、出血量、術後投薬・CRP・入院期間、分娩の転帰と週数、児の出生体重・奇形・合併症について比較検討した。術中子宮損傷の合併症はなかった。組織型では成熟嚢胞性奇形腫が最多であった。2群間の比較において、手術成績では体外法群で有意に気腹時間が短く、術後のCRPが高値であり、入院期間が長かった。周産期予後では、両群ともに流早産や胎児発育不全、児の奇形や合併症は認められなかった。成熟嚢胞性奇形腫切除の際、その手技は体外法群では容易であったが、体内法群では非妊時よりも難しく、腹腔内への嚢腫内容物漏出が全例で発生した。体外法は術後に下腹部小切開の侵襲による影響を伴っていたが、周産期予後では体内法と同様の良好な結果を得た。さらに体外法は体内法と比べ、子宮を圧迫して胎児循環に影響する気腹の時間を短縮する、術後化学性腹膜炎の原因となる嚢腫内容物漏出を防ぐなどの利点を有する可能性が示唆された。(著者抄録)

Cover Image, Volume 176A, Number 1, January 2018

Ikenoue S., Miyakoshi K., Ishii T., Sato Y., Otani T., Akiba Y., Kasuga Y., Ochiai D., Matsumoto T., Ichihashi Y., Matsuzaki Y., Tachikawa K., Michigami T., Nishimura G., Ikeda K., Hasegawa T., Tanaka M.

American journal of medical genetics. Part A （American journal of medical genetics. Part A）  176 （ 1 ） i 2018年01月

査読有り,  ISSN  1552-4825

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© 2017 Wiley Periodicals, Inc. The cover image, by Satoru Ikenoue et al., is based on the Clinical Report Discordant fetal phenotype of hypophosphatasia in two siblings, DOI: 10.1002/ajmg.a.38531.

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Discordant fetal phenotype of hypophosphatasia in two siblings

Ikenoue S., Miyakoshi K., Ishii T., Sato Y., Otani T., Akiba Y., Kasuga Y., Ochiai D., Matsumoto T., Ichihashi Y., Matsuzaki Y., Tachikawa K., Michigami T., Nishimura G., Ikeda K., Hasegawa T., Tanaka M.

American Journal of Medical Genetics, Part A （American Journal of Medical Genetics, Part A）  176 （ 1 ） 171 - 174 2018年01月

査読有り,  ISSN  15524825

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© 2017 Wiley Periodicals, Inc. Hypophosphatasia (HPP) is an autosomal recessive metabolic disorder with impaired bone mineralization due to mutations in the ALPL gene. The genotype-phenotype correlation of this disorder has been widely described. Here, we present two affected siblings, whose fetal phenotypes were discordant. A 31-year-old Japanese woman, G0P0, was referred to our institution because of fetal micromelia. After obstetric counseling, the pregnancy was terminated at 21 weeks’ gestation. Post-mortem radiographs demonstrated severely defective mineralization of the skeleton. The calvarial, spinal, and tubular bones were mostly missing. Only the occipital bones, mandible, clavicles, ribs, one thoracic vertebra, ilia, and tibia were relatively well ossified. The radiological findings suggested lethal HPP. Genetic testing for genomic DNA extracted from the umbilical cord identified compound heterozygous mutations in the ALPL gene (c.532T>C, p.Y178H; c.1559delT, p.Leu520Argfs*86). c.532T>C was a novel variant showing no residual activity of the protein by the functional analysis. The parents were heterozygous carriers. In the next pregnancy, biometric values on fetal ultrasonography at 20 and 26 weeks’ gestation were normal. At 34 weeks, however, a small chest and shortening of distal long bones came to attention. The neonate delivered at 41 weeks showed serum ALP of <5U/L. Radiological examination showed only mild thoracic hypoplasia and metaphyseal mineralization defects of the long bones. ALP replacement therapy was introduced shortly after birth, and the neonate was discharged at day 22 without respiratory distress. Awareness of discordant fetal phenotypes in siblings with HPP precludes a diagnostic error, and enables early medical intervention to mildly affected neonates.

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子宮動脈塞栓術が奏効した帝王切開瘢痕部妊娠の1例

荘 慎太郎, 松本 直, 佐藤 佑, 大谷 利光, 秋葉 洋平, 春日 義史, 池ノ上 学, 落合 大吾, 宮越 敬, 田中 守, 青木 大輔

東京産科婦人科学会会誌 （(一社)東京産科婦人科学会）  66 （ 4 ） 647 - 651 2017年10月

査読有り,  ISSN  2186-0599

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近年、帝王切開率の上昇に伴い、帝王切開瘢痕部妊娠(Cesarean Scar Pregnancy、以下CSP)も増加傾向にあるとされる。CSPでは危機的産科出血や妊娠中の子宮全摘のリスクが高く、早期診断と慎重な周産期管理が求められる。今回我々は子宮動脈塞栓術が奏効したCSPの1例を経験したので報告する。症例は36歳、初回妊娠時に回旋異常による帝王切開の既往があり、妊娠6週2日に異所性妊娠疑いで当院受診となった。超音波検査にて胎嚢は子宮頸部に認められ、着床部位の筋層の菲薄化や胎嚢に流入する豊富な血流などの所見よりCSPの診断に至った。CSPの妊娠転帰について説明した結果、早期の妊娠中断を希望され妊娠6週6日に子宮動脈塞栓術および子宮内容除去術を実施した。術中の出血量は少量であり、経過良好にて術後4日目に退院となった。CSPの管理において子宮動脈塞栓術が有用であることが示唆された。(著者抄録)

Mid-trimester residual cervical length and the risk of preterm birth in pregnancies after abdominal radical trachelectomy: a retrospective analysis.

Kasuga Y, Miyakoshi K, Nishio H, Akiba Y, Otani T, Fukutake M, Ikenoue S, Ochiai D, Matsumoto T, Tanaka K, Minegishi K, Kuji N, Roberts R, Aoki D, Tanaka M

BJOG : an international journal of obstetrics and gynaecology 124 （ 11 ） 1729 - 1735 2017年10月

ISSN  1470-0328

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妊娠糖尿病における血糖自己測定保険適用に関する後方視的検討

佐藤 佑, 春日 義史, 宮越 敬, 秋葉 洋平, 大谷 利光, 福武 麻里絵, 池ノ上 学, 落合 大吾, 松本 直, 税所 芳史, 田中 守

糖尿病と妊娠 （(一社)日本糖尿病・妊娠学会）  17 （ 2 ） S - 47 2017年08月

査読有り,  ISSN  1347-9172

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妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus;GDM)診療において、2016年度よりハイリスクGDMのみならず、75g経口ブドウ糖負荷試験(oral glucose tolerance test;OGTT)2点・3点陽性例および非妊時BMI(body massindex(BMI))≧25のOGTT1点陽性例に対しても血糖自己測定(self monitoring of blood glucose;SMBG)が保険適用となった。今回われわれは2011〜2015年に当院で周産期管理を行ったGDM合併妊娠387例に改定された保険算定基準を適用し、その臨床像を検討した。なお、当該期間において当院ではGDM全例にSMBGを導入した。第一に、算定基準改定前に11例(2.8%)であったSMBG保険適用症例は、新基準を用いた場合には148例(38%)であった。また、非該当例に比べ、改定基準該当例のインスリン導入率および分娩直前インスリン投与量は有意に高値であった(p<0.01)。今回の解析結果よりSMBG保険適用改定基準は実臨床における糖代謝異常重症度を反映するものと考えられた。(著者抄録)

当院における妊娠糖尿病例の胎児発育に関する後方視的検討

宮越 敬, 税所 芳史, 秋葉 洋平, 大谷 利光, 福武 麻里絵, 春日 義史, 池ノ上 学, 落合 大吾, 松本 直, 田中 守

糖尿病と妊娠 （(一社)日本糖尿病・妊娠学会）  17 （ 2 ） S - 57 2017年08月

査読有り,  ISSN  1347-9172

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今回われわれは、血糖自己測定(self monitoringof blood glucose;SMBG)による厳重な管理を行った妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus;GDM)例の胎児発育を後方視的に検討した。対象は2011〜2015年に当院にて周産期管理を行った単胎正期産例(正常耐糖能[NGT]1668例、GDM 303例)である。NGTおよびGDMにおける出生体重、light-for-dates(LFD)、heavy-fordates(HFD)には有意差を認めず、非妊娠時の母体体格による層別化後も同様の結果であった。自験例の解析結果からは、GDMにおける胎児発育はNGTと同等であり、SMBGに基づく厳重なGDM管理はLFDを増加させることなくHFD発症予防に有効と考えられた。(著者抄録)

Association of common polymorphisms with gestational diabetes mellitus in Japanese women: A case-control study.

Kasuga Y, Hata K, Tajima A, Ochiai D, Saisho Y, Matsumoto T, Arata N, Miyakoshi K, Tanaka M

Endocrine journal 64 （ 4 ） 463 - 475 2017年04月

査読有り,  ISSN  0918-8959

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良好な周産期予後が得られた胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術に伴う羊膜穿破例

神野 雄一, 松本 直, 大谷 利光, 秋葉 洋平, 福武 麻里絵, 春日 義史, 落合 大吾, 宮越 敬, 田中 守, 青木 大輔

東京産科婦人科学会会誌 （(一社)東京産科婦人科学会）  65 （ 4 ） 640 - 643 2016年10月

査読有り,  ISSN  2186-0599

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双胎間輸血症候群(TTTS)に対する胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)において羊膜穿破例の周産期予後は非穿破例と比較し不良とされる。今回我々はFLPに伴い羊膜穿破が生じたが、良好な周産期予後が得られた1例を経験したので報告する。症例は妊娠24週時にTTTSを発症し、他院にてFLPが実施された。術中に羊膜穿破が認められたものの、術後経過は良好であった。妊娠29週より自院にて周産期管理を再開し、早産兆候が出現したことや羊膜穿破に伴う合併症が発症する可能性などを考慮し、妊娠32週6日に選択的帝王切開術を施行した。術中所見において臍帯相互巻絡は認められず、母児ともに経過は良好であった。本症例においては羊膜穿破を早期に認識していたことで慎重な周産期管理を行い、臍帯の相互巻絡等の重篤な続発症を発症する前に妊娠終了時期を決定することが可能であった。(著者抄録)

妊娠初期に診断された妊娠糖尿病例の臨床像に関する検討

秋葉 洋平, 宮越 敬, 税所 芳史, 大谷 利光, 福武 麻里絵, 春日 義史, 落合 大吾, 松本 直, 田中 守

糖尿病と妊娠 （(一社)日本糖尿病・妊娠学会）  16 （ 2 ） 137 - 139 2016年08月

査読有り,  ISSN  1347-9172

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International Association of Diabetes and Pregnancy Study Group(IADPSG)と本邦の妊娠初期における妊娠糖尿病(GDM)診断基準は異なる。本研究の目的はIADPSG基準では正常耐糖能と判定される妊娠初期GDM臨床像の解析である。自施設で周産期管理を行った妊娠初期GDM(n=151)をGDM診断時75g経口ブドウ糖負荷試験の空腹時血糖高値群(血糖値≧92mg/dL:n=106)と低値群(血糖値<92mg/dL:n=45)に分け、両群の糖代謝異常重症度を比較検討した。まず、両群の母体背景(分娩時母体年齢、非妊時BMI、GDM既往、糖尿病家族歴)は同等であった。またインスリン療法導入率および分娩直前インスリン使用量について両群間に有意差を認めなかった。したがって、IADPSG基準では正常耐糖能と判定される妊娠初期GDMに対しても適切な血糖管理が必要であることが示された。(著者抄録)

Prenatal diagnosis of thrombosed dural sinus malformation with periorbital hemangioma: a case report.

Ochiai D, Miyakoshi K, Miwa T, Fukutake M, Kasuga Y, Matsumoto T, Tanaka M

European journal of obstetrics, gynecology, and reproductive biology 198   157 - 159 2016年03月

査読有り,  ISSN  0301-2115

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妊娠を契機に発見された浸潤子宮頸癌症例の検討

菅 裕佳子, 西尾 浩, 宮内 安澄, 春日 義史, 仲村 勝, 森定 徹, 岩田 卓, 田中 京子, 宮越 敬, 田中 守, 青木 大輔

関東連合産科婦人科学会誌 （(一社)関東連合産科婦人科学会）  53 （ 1 ） 139 - 145 2016年03月

査読有り,  ISSN  2186-0610

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妊娠を契機に発見される子宮頸癌は子宮頸癌全体の2〜3%とされる.しかし,これらについての臨床的な取り扱いは明確でない.本研究では当院で治療を行った妊娠を契機に発見された浸潤子宮頸癌症例15例について診療録をもとに後方視的に検討を行った.全症例の内訳は,臨床進行期IB1期14例,IIB期1例,組織型は,扁平上皮癌10例,腺癌5例であった.診断の契機となった子宮頸部細胞診で細胞診異常が確認された時期は13例(87%)が1st trimesterであった.これに続き子宮頸部組織診または円錐切除術によって確定診断された時期は8例(53.3%)が1st trimester,7例(46.7%)が2nd trimesterであった.妊娠転帰は11例が妊娠を継続せず,速やかに広汎子宮全摘出術を行い,4例は本人希望により妊娠継続し,予定帝王切開術と広汎子宮全摘出術を同時に行った.この妊娠非継続例,継続例の2群間において妊娠初期子宮頸部細胞診,確定診断,広汎子宮全摘出術の各施行時期について解析を行った.その結果,それぞれの中央値は,非継続例では妊娠6週,12週,17週で,継続例では妊娠10週,18週,32週となり,細胞診施行時期は2群間で有意な差は認めず,確定診断については妊娠継続例で遅い傾向を認めた.妊娠初期スクリーニング検査で細胞診異常を認めた際には速やかな対応が重要であると考えられた.(著者抄録)

Pregnancy Outcomes After Abdominal Radical Trachelectomy for Early-Stage Cervical Cancer: A 13-Year Experience in a Single Tertiary-Care Center.

Kasuga Y, Nishio H, Miyakoshi K, Sato S, Sugiyama J, Matsumoto T, Tanaka K, Ochiai D, Minegishi K, Hamatani T, Iwata T, Morisada T, Nakamura M, Fujii T, Kuji N, Aoki D, Tanaka M

International journal of gynecological cancer : official journal of the International Gynecological Cancer Society 26 （ 1 ） 163 - 8 2016年01月

査読有り,  ISSN  1048-891X

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Time-dependent changes in insulin requirement for maternal glycemic control during antenatal corticosteroid therapy in women with gestational diabetes: a retrospective study.

Itoh A, Saisho Y, Miyakoshi K, Fukutake M, Kasuga Y, Ochiai D, Matsumoto T, Tanaka M, Itoh H

Endocrine journal 63 （ 1 ） 101 - 4 2016年

査読有り,  ISSN  0918-8959

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