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所属(所属キャンパス)
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政策・メディア研究科 (湘南藤沢)
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職名
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教授
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HP
略歴:1985年 早稲田大学教育学部 理学科生物学専修 卒業。87年 同大学院 理工学研究科 修士課程 物理学及び応用物理学専攻 修了。90年 東京大学大学院 薬学系研究科 博士課程 生命薬学専攻 修了。90年 米国国立衛生研究所 (米国NIH)博士訪問研究員、92年 東京都臨床医学総合研究所 研究員、96年 科学技術振興事業団 ERATOプロジェクト グループリーダー、技術参事を経て、2001年より慶應義塾大学 先端生命科学研究所 助教授。2006年 慶應義塾大学 先端生命科学研究所 教授 (同 環境情報学部 教授)。2022年より慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授 (同 先端生命科学研究所 教授、同 環境情報学部 教授を兼任)。
研究紹介:
我々は、生命情報科学と実験生物学を融合する形で、主にRNAの分子生物学、分子進化学に関連する研究を遂行してきました。代表的な研究としては機能性RNAの系統的な発見になります。例えば、実験的に集められたマウス完全長cDNAクローンの解析から、世界で初めて、哺乳類に長鎖ノンコーディングRNAが多量に存在することを示しました (Genome Res. 2003、理化学研究所との共同研究)。その後、大腸菌の低分子RNA (BMC Genomics 2011)や、生きた化石生物と呼ばれるカブトエビからマイクロRNA (RNA 2015)の新しい分子種をゲノムレベルで見出し報告しています。また、人工合成した低分子RNAを用いれば大腸菌の増殖を抑制可能であることを報告しています (RNA Biol. 2017)。さらに、ゲノム上を動く遺伝子として知られるグループIIイントロンの原核生物での進化を体系化しました (Front. Microbiol. 2022)。これらの新しい機能性RNAの研究と一部並行しながら、2006年から約10年をかけて、様々な形状で分断された転移RNA (tRNA)遺伝子やtRNA様の遺伝子の発見に貢献しました (Mol. Biol. Evol. 2008; PNAS. 2009; Nucleic Acids Res. 2012; Mol. Biol. Evol. 2016)。現在、世界で知られている様々な形状のtRNA遺伝子の約半分は我々が提唱したことになります。また、RNA分子の制御に関わる酵素群の性状やその分子進化についても報告してきました (RNA 2009; Nucleic Acids Res. 2011; Genome Biol. Evol. 2019; J. Mol. Evol. 2023)。最近では、CPRバクテリアと呼ばれる極小のバクテリアのリボソームが小型であることを報告し (RNA 2022)、同バクテリアのrRNAイントロンを解析しました (J. Bact. 2024)。ここ10年は特に「環境」と「情報」というタームを意識して、研究の方向性を決めています (Appl. Environ. Microbiol. 2024)。
学部や大学院学生の教育について:
RNA研究プロジェクトが目指すのは考えられる人材の創出です。これを学生時代にきちんと学ぶ必要があります。大切なのは、何を研究するのか、困った時にどうするか、どう展開していくのかということをきちんと考えられるようになることです。RNA研究グループ内では、学生の各々のテーマを通して、他のグループの大学院生ならば、私の大学院の授業である「先端分子細胞生物学」の演習を通して、このことに言及したいと思っています。すなわち、学生時代のテーマに縛られずに研究を展開していけるようにすることが重要であると判断しています。
遺伝情報の流れとしてDNA→RNA→蛋白質(セントラルドグマ)が提唱されたのは60年も前のことです。この考え方は基本軸として揺るがないでしょうが、1970-80年代における、逆転写酵素や酵素活性を有したRNA (リボザイム)の発見等で、その修正を要求されてきました。また、21世紀になってから極めて沢山のノンコーディングRNAが発見されたことで、セントラルドグマにおけるRNA分子そのものの働きが無視できない状況になってきました。本プロジェクトでは、遺伝子制御に関わる機能性RNAやRNA結合蛋白質およびRNA関連酵素に焦点をあて、RNAレベルで制御される新しいメカニズムの解明を目的とします。またこの研究を通して、遺伝情報制御および成立過程に関わる分子進化的な考察を行います。さらに、これらの知見を基盤として、生命の起源、進化、遺伝子制御について考察していきます。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授, システム生物学専攻
慶應義塾大学 教授(環境情報学部・先端生命科学研究所)
慶應義塾大学 助教授 (有期)(環境情報学部・先端生命科学研究所)
科学技術振興事業団ERATOプロジェクト グループリーダー及び技術参事
(財)東京都臨床医学総合研究所, 研究員
東京大学, 薬学系研究科, 生命薬学専攻
大学院, 修了, 博士
早稲田大学, 理工学研究科, 物理学及び応用物理学専攻
大学院, 修了, 修士
早稲田大学, 教育学部, 生物学
大学, 卒業
ライフサイエンス / 分子生物学 (RNAの分子生物学)
ライフサイエンス / ゲノム生物学 (遺伝子の進化)
ライフサイエンス / 進化生物学 (分子進化学)
アーキア (古細菌)、バクテリア、RNAウイルス
システム生物学、合成生物学、ゲノム生物学
ノンコーディングRNA、転移RNA、リボソームRNA、RNA関連酵素
RNAプロセシング、前駆体tRNAスプライシング、RNA連結酵素、RNA分解酵素
遺伝暗号、分子進化
(1) RNA-Binding Proteins & RNA-Related Enzymes, (2) Non-coding RNAs, (3) Origin of Life, (4) Molecular Evolution, (5) Microbiomes of Extreme Environments, (6) Systems Biology of Gene Regulation, (7) Evolution of RNA viruses,
金井昭夫 (東中川徹、桑山秀一、川村哲規 編集), 株式会社 オーム社, 2024年10月, ページ数: 394
担当範囲: 第8講 RNAの機能I 翻訳の調節/ 第9講 RNAの機能II 機能性RNAの重要性, 担当ページ: 169-210
丸山茂徳、戎崎 俊一、金井 昭夫、黒川 顕 , 朝倉書店, 2022年10月, ページ数: 483
担当範囲: 第2章 生命の起源研究のための生物学概論/ 第10章 人工生命合成の歴史と最前線, 担当ページ: 25-66/ 373-394
微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究, JAEA-Review 2021-048
金井昭夫、藁科友朗、駒 義和、西村 昭彦、比内浩、Elena Shagimardanova, 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 2022年01月, ページ数: 190
金井昭夫 (公益財団法人 遺伝学普及会 日本遺伝学会 編), 丸善出版, 2022年01月, ページ数: 690
担当範囲: DNA・RNA, 担当ページ: 84-85
Tsurumaki, M., Sato, A., Saito, M., and Kanai, A.
Journal of Bacteriology (American Society for Microbiology) 206 ( 7 ) e0007424 2024年07月
研究論文(学術雑誌), 共著, 最終著者, 責任著者, 査読有り
Warashina T., Sato A., Hinai H., Shaikhutdinov N., Shagimardanova E., Mori H., Tamaki S., Saito M., Sanada Y., Sasaki Y., Shimada K., Dotsuta Y., Kitagaki T., Maruyama S., Gusev O., Narumi I., Kurokawa K., Morita T., Ebisuzaki T., Nishimura A., Koma Y., Kanai A.
Applied and Environmental Microbiology (American Society for Microbiology) 90 ( 4 ) e0211323 2024年04月
研究論文(学術雑誌), 共著, 最終著者, 責任著者, 査読有り, ISSN 00992240
Hasegawa, S., Inose, R., Igarashi, M., Tsurumaki, M., Saito, M., Yanagisawa, T., Kanai, A., and Morita, T.
RNA (Cold Spring Harbor Laboratory Press) in press 2024年10月
研究論文(学術雑誌), 共著, 査読有り
Saito M., Inose R., Sato A., Tomita M., Suzuki H., Kanai A.
Journal of Molecular Evolution (Springer Nature) 91 ( 5 ) 669 - 686 2023年10月
研究論文(学術雑誌), 共著, 最終著者, 責任著者, 査読有り, ISSN 00222844
Tsurumaki M., Saito M., Tomita M., Kanai A.
RNA (Cold Spring Harbor Laboratory Press) 28 ( 8 ) 1041 - 1057 2022年06月
研究論文(学術雑誌), 共著, 最終著者, 責任著者, 査読有り, ISSN 13558382
鶴岡だだちゃ豆通信 : 慶應義塾大学先端生命科学研究所機能性RNA研究グループの目指したRNA研究
金井, 昭夫
Keio SFC journal (慶應SFC学会) 22 ( 2 ) 304 - 319 2022年
ISSN 13472828
武山尚生、高橋佑歌、永田祥平、澤木佑介、佐藤友彦、丸山茂徳、金井昭夫
地学雑誌 (公益社団法人 東京地学協会) 129 ( 6 ) 899 - 912 2020年
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌), 最終著者, 責任著者, ISSN 1884-0884
鶴巻萌、齋藤元文、丸山茂徳、金井昭夫
地学雑誌 (公益社団法人 東京地学協会 ) 129 ( 6 ) 881 - 898 2020年
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌), 最終著者, 責任著者, ISSN 1884-0884
Editorial: Current Advances in the Research of RNA Regulatory Enzymes
Kanai A., Yoshihisa T.
Frontiers in Genetics (Frontiers in Genetics) 10 2019年10月
浜島聖文、金井昭夫
生化学 (日本生化学会) 86 ( 4 ) 483 - 488 2014年08月
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌), 共著, 最終著者, 責任著者
分断されたtRNAから解析するアーキアの系統分類と遺伝暗号の進化
金井昭夫
IFO Research Communications (公益財団法人発酵研究所) 26 137 - 147 2012年12月
記事・総説・解説・論説等(学術雑誌), 筆頭著者, 責任著者
微生物生態系による原子炉内物体の腐食・変質に関する評価研究
文部科学省, 英知を結集した原子力科学技術・人材育成事業 国際協力型廃炉研究プログラム(廃炉加速化研究プログラム), 金井昭夫, 補助金, 研究代表者
多様性を有するRNAキナーゼの進化情報解析とその情報に基づいた酵素機能の改変
文部科学省・日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 金井 昭夫, 基盤研究(C), 補助金, 研究代表者
特別研究プロジェクトB
2024年度
研究会B
2024年度
修士研究会
2024年度
特別研究
2024年度
卒業プロジェクト2
2024年度
ゲノム分子生物学1
慶應義塾
春学期, 講義
先端分子細胞生物学
慶應義塾
秋学期
先端研究 (BI)
慶應義塾
秋学期
ゲノム分子生物学2
慶應義塾
秋学期
概念構築 (BI)
慶應義塾
春学期
RNA Society,
American Association for the Advancement of Science (AAAS),
American Society for Microbiology (ASM)
日本RNA学会 (2021年度 年会長),
日本分子生物学会,
山口大学大学院医学系研究科・客員教授
Frontiers in Genetics (RNA), Editorial Board – Associate Editor
PLOS ONE, Editorial Board - Academic Editor
Frontiers in Microbiology (Virology), Editorial Board - Review Editor