Reviews, Commentaries, etc. - Hirahashi, Junichi

【NETs関連総説】NETsと自己免疫疾患

平橋 淳一

日本血栓止血学会誌 ((一社)日本血栓止血学会)  32 ( 6 ) 679 - 686 2021.12

ISSN  0915-7441

　View Summary

新たな生体防御機構として2004年に発見された好中球細胞外トラップ(neutrophil extracellular traps:NETs)は、自然免疫にとどまらずその制御不全が自己免疫疾患にも根本的に関わることが明らかとなってきた。NETsは自己免疫疾患の発症と進展へ少なくとも次の4つの点で寄与している。(1)病原性自己抗体産生における自己寛容(tolerance)の破綻(2)NETs成分の露出による自己抗原の供給(3)炎症の増幅(4)炎症に伴う血栓症(thromboinflammation)である。2007年、NETsが臓器損傷を誘発して宿主を傷つける可能性が初めて示唆されたのを契機に、NETosis阻害により様々な感染症における組織損傷を軽減できることが報告され、現在では、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)、関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、全身性血管炎、血栓症、がんの転移、創傷治癒、外傷など様々な病態に関与していることが報告されている。しかし、NETsは本来生体防御機構の一つであり、感染防御のみならず何らかの有益な機能を果たしている可能性も忘れてはならず、NETsの制御法は重要な研究テーマの一つとなっている。(著者抄録)

【急速進行性腎炎症候群-Up date】ANCA関連血管炎　臨床

大久保 光修, 平橋 淳一

腎と透析 ((株)東京医学社)  91 ( 3 ) 379 - 385 2021.09

ISSN  0385-2156

【腎疾患治療薬update】(第1章)腎疾患患者への薬の使い方　糸球体腎炎　糸球体腎炎における抗血栓療法

大久保 光修, 平橋 淳一

腎と透析 ((株)東京医学社)  91 ( 増刊 ) 58 - 64 2021.08

ISSN  0385-2156

亜鉛製剤投与による低銅血症でESA抵抗性貧血と汎血球減少を呈した一症例

平橋 淳一, 坂東 美和

日本透析医学会雑誌 ((一社)日本透析医学会)  54 ( Suppl.1 ) 518 - 518 2021.05

Research paper, summary (national, other academic conference),  ISSN  1340-3451

【腎疾患コンサルテーション】急性腎障害(AKI)　横紋筋融解症/クラッシュシンドロームへの対応

平橋 淳一

腎と透析 ((株)東京医学社)  89 ( 4 ) 546 - 549 2020.10

ISSN  0385-2156

ナトリウム重炭酸共輸送体NBCe1の膜貫通部位SNP機能解析

山崎 修, 山下 真帆, 李 金萍, 本間 文佳, 吉田 理, 平橋 淳一, 内田 俊也, 林 松彦, 柴田 茂

日本腎臓学会誌 ((一社)日本腎臓学会)  62 ( 4 ) 297 - 297 2020.07

ISSN  0385-2385

疾患REVIEW　横紋筋融解症と急性腎障害

平橋 淳一

SRL宝函 ((株)エスアールエル)  41 ( 1 ) 11 - 21 2020.04

ISSN  0912-0912

　View Summary

横紋筋融解症とは、筋肉の崩壊により筋内容物が全身循環に流入して起こる病態である。震災時のクラッシュ症候群(圧挫症候群)、重度の外傷や熱中症、過度の運動、薬剤の副作用などでみられ、筋由来のミオグロビンにより急性腎障害(acute kidney injury:AKI)が続発すると生命を脅かす緊急の事態となる。現在の治療法は、大量輸液や血液浄化療法など非特異的な対症療法に限られており、救命のためにはできるだけ早期の治療開始が必要である。本疾患のメカニズムは未知の部分が多かったが、最近筆者らはこの病態にマクロファージ細胞外トラップ(macrophage extracellular traps:METs)という免疫現象の関与を報告し、これを新たな標的として新規治療法の開発に取り組んでいる。(著者抄録)

【腎臓と運動・スポーツ】運動後急性腎不全　横紋筋融解症による腎不全

大久保 光修, 平橋 淳一

腎と透析 ((株)東京医学社)  88 ( 4 ) 526 - 532 2020.04

ISSN  0385-2156

【NETsにまつわる様々な病態】NETsに対する治療戦略

平橋 淳一

Thrombosis Medicine ((株)先端医学社)  9 ( 4 ) 325 - 332 2019.12

ISSN  2186-0327

　View Summary

好中球細胞外トラップ(NETs)が病態形成に関わる疾患には、自己免疫疾患、敗血症、動脈硬化、急性心筋梗塞、深部静脈血栓症、創傷治癒遅延、悪性腫瘍の進展や転移など、各分野の代表的炎症性疾患が多く含まれることから、NETsを標的とした治療法の開発は極めて医学的価値が高い。その直接的制御法には、NETsを分解するDNase I、構造を解体するヘパリン、産生を抑制するPAD4阻害薬などが現存するが、NETs産生の上流あるいは下流を構成する因子をコントロールすることも疾患の勢いをせき止める意味で重要である。(著者抄録)

【腎泌尿器疾患の災害医療】圧挫症候群における腎障害のメカニズム

大久保 光修, 平橋 淳一

腎臓内科・泌尿器科 ((有)科学評論社)  10 ( 3 ) 260 - 265 2019.09

ISSN  2188-9147

【全身性疾患と腎update】(第9章)その他　横紋筋融解症・腎臓専門医の視点より

大久保 光修, 平橋 淳一

腎と透析 ((株)東京医学社)  86 ( 増刊 ) 491 - 493 2019.06

ISSN  0385-2156

【死細胞由来分子が巻き起こす炎症病態】急性腎障害におけるMETsの関与とその制御

平橋 淳一

炎症と免疫 ((株)先端医学社)  27 ( 4 ) 284 - 288 2019.06

ISSN  0918-8371

　View Summary

横紋筋融解症は骨格筋の組織破壊や壊死による筋由来成分の血中への流出で急性腎障害を起こし、致命的になり得る疾患である。筆者らは、横紋筋融解症による急性腎障害発症にマクロファージが産生するMacrophage extracellular traps(METs)がかかわっているとの新たなメカニズムを解明した。すなわち、筋組織から血中へ大量に流入した鉄イオン含有ヘムタンパクにより活性化された血小板が細胞膜表面のMac-1(CD11b/CD18)と呼ばれる接着因子を介してマクロファージを刺激し、ヒストンとクロマチン線維からなる構造物(METs)が細胞外へ放出され、尿細管障害をもたらすというものである。(著者抄録)

エイコサペンタエン酸・アスピリン併用による慢性腎炎進行抑制メカニズムの探求

平橋 淳一, 宮内 宏彰, 有田 誠, 中久木 正則, 河野 浩之, 大久保 光修

日本透析医学会雑誌 ((一社)日本透析医学会)  52 ( Suppl.1 ) 485 - 485 2019.05

ISSN  1340-3451

糖尿病では急性期傷害関連タンパクHistoneに対する白血球の炎症免疫応答が亢進している

平橋 淳一, 黒澤 美穂, 大久保 光修

日本腎臓学会誌 ((一社)日本腎臓学会)  61 ( 3 ) 297 - 297 2019.05

ISSN  0385-2385

発熱、頭痛と顎跛行を認め、高度の炎症反応から感染症との鑑別を要した巨細胞性動脈炎の一例

高杉 望, 平橋 淳一, 新井 康通, 藤島 清太郎

日本病院総合診療医学会雑誌 ((一社)日本病院総合診療医学会)  15 ( 3 ) 316 - 316 2019.05

ISSN  2185-8136

【IgA腎症-診断・治療の最新動向-】 IgA腎症の治療学　n-3多価不飽和脂肪酸

平橋 淳一

日本臨床 ((株)日本臨床社)  77 ( 4 ) 703 - 710 2019.04

ISSN  0047-1852

腎臓内科学　横紋筋融解症による急性腎障害発症の新たなメカニズム

平橋 淳一

医学のあゆみ (医歯薬出版(株))  268 ( 7 ) 587 - 588 2019.02

ISSN  0039-2359

エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018

岡田 浩一, 安田 宜成, 旭 浩一, 伊藤 孝史, 要 伸也, 神田 英一郎, 菅野 義彦, 四方 賢一, 柴垣 有吾, 土谷 健, 鶴屋 和彦, 長田 太助, 成田 一衛, 南学 正臣, 服部 元史, 濱野 高行, 藤元 昭一, 守山 敏樹, 山縣 邦弘, 山本 陵平, 若杉 三奈子, 芦田 明, 臼井 丈一, 川村 和子, 北村 健一郎, 今田 恒夫, 鈴木 祐介, 鶴岡 秀一, 西尾 妙織, 藤井 直彦, 藤井 秀毅, 和田 健彦, 横山 仁, 青木 克憲, 秋山 大一郎, 荒木 信一, 有馬 久富, 石川 英二, 石倉 健司, 石塚 喜世伸, 石本 卓嗣, 石本 遊, 井関 邦敏, 板橋 美津世, 一岡 聡子, 市川 一誠, 市川 大介, 井上 秀二, 今井 利美, 今村 秀明, 岩田 恭宜, 岩津 好隆, 臼井 俊明, 内田 啓子, 江川 雅博, 大原 信一郎, 大森 教雄, 岡田 理恵子, 奥田 雄介, 尾関 貴哉, 小畑 陽子, 甲斐 平康, 加藤 規利, 金崎 啓造, 金子 佳賢, 蒲澤 秀門, 川口 武彦, 川崎 幸彦, 川島 圭介, 河野 春奈, 菊地 勘, 木原 正夫, 木村 良紀, 栗田 宜明, 小池 健太郎, 小泉 賢洋, 小島 智亜里, 後藤 俊介, 此元 隆雄, 古波蔵 健太郎, 小松 弘幸, 駒場 大峰, 齋藤 知栄, 酒井 行直, 坂口 悠介, 里中 弘志, 自見 加奈子, 清水 昭博, 清水 さやか, 白井 小百合, 新沢 真紀, 杉山 和寛, 鈴木 智, 鈴木 仁, 陶山 和秀, 瀬川 裕佳, 高橋 和也, 田中 健一, 田中 哲洋, 角田 亮也, 鶴田 悠木, 中倉 兵庫, 長澤 康行, 中西 浩一, 長浜 正彦, 中屋 来哉, 名波 正義, 新畑 覚也, 西 慎一, 西脇 宏樹, 長谷川 祥子, 長谷川 みどり, 花田 健, 林 宏樹, 原田 涼子, 菱田 学, 平野 大志, 平橋 淳一, 平間 章郎, 平山 浩一, 深川 雅史, 福田 顕弘, 藤井 良幸, 藤崎 毅一郎, 古屋 文彦, 星野 純一, 細島 康宏, 本田 謙次郎, 増田 貴博, 松井 浩輔, 松隈 祐太, 松村 英樹, 三井 亜希子, 三浦 健一郎, 三戸部 倫大, 宮里 賢和, 宮本 聡, 三輪 沙織, 谷澤 雅彦, 矢田 雄介, 山本 義浩, 渡邉 公雄, CKD診療ガイド・ガイドライン改訂委員会, 日本腎臓学会

日本腎臓学会誌 ((一社)日本腎臓学会)  60 ( 8 ) 1037 - 1193 2018.11

ISSN  0385-2385

筋機能と病態研究のフロンティア 横紋筋融解症に続発する急性腎障害の新たな展開　マクロファージ細胞外トラップ

平橋 淳一

日本筋学会学術集会プログラム・抄録集 (日本筋学会)  4回   33 - 33 2018.08

ISSN  2433-975X

【血管炎(第2版)-基礎と臨床のクロストーク-】 最新の研究トピックス　基礎研究の進歩　抗ラクトフェリン抗体とANCA関連血管炎

平橋 淳一

日本臨床 ((株)日本臨床社)  76 ( 増刊6 血管炎(第2版) ) 488 - 491 2018.07

ISSN  0047-1852