論文 - 三宅　和朗

古墳と植樹

三宅 和朗

史学 81 （ 4 ） 1-41 2013年01月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

項目執筆

三宅 和朗

祭・芸能・行事大辞典 2009年11月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

項目執筆

三宅 和朗

日本女性史大辞典 2007年12月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

古代の神々と光

三宅 和朗

史学 （三田史学会）  75 （ 4 ） 1-32 2007年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著

２００５年の歴史学界ー回顧と展望ー日本古代一

三宅 和朗

史学雑誌 115 （ 5 ） 39-40 2006年05月

研究論文（学術雑誌）, 単著

古代の神々の示現と神異

三宅 和朗

『東アジアの古代文化』(古代学研究所）  （ 121 ） 47-56 2004年11月

研究論文（学術雑誌）, 単著

書評・泉谷康夫『記紀神話伝承の研究』

三宅 和朗

『歴史学研究』(歴史学研究会）  （ 792 ） 42-43 2004年09月

単著

項目執筆

三宅 和朗

神道史大辞典 2004年06月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

古代伊勢神宮の年中行事

三宅 和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 72 （ 3.4 ） 1-59 2003年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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古代伊勢神宮の年中行事を主として延暦期の儀式帳を中心に時代的変遷も留意しつつ、内・外宮、別宮、摂末社、宮廻神に区分して考察した。そこに天皇ー在地の行事の重層化した姿が検出できることを明らかにした。

項目執筆

三宅 和朗

平安時代儀式年中行事事典 2003年09月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

項目執筆

三宅 和朗

日本史文献事典 2003年02月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

古代春日社の祭りと信仰

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 71巻 （ 1号 ） 1-23 2001年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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古代の春日社は、藤原氏が王権神を氏神として春日の地に勧請することで成立したこと、春日社には常設の神殿を中心とする信仰の南北軸と、御蓋山を中心とする信仰の東西軸とがあり、王権祭祀としての春日祭のうち、祭使や藤原氏人が執行する祭祀の部分は基本的に信仰の南北軸を、春日社の祭りや信仰は信仰の東西軸をめぐるものであったことなどを指摘した。

書評・虎尾俊哉編『延喜式・上』

三宅 和朗

『古文書研究』（日本古文書学会）  （ 54 ） 91-93 2001年11月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著, 査読有り

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虎尾俊哉編『延喜式・上』の書評

書評・溝口睦子著『王権神話の二元構造』

三宅 和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 640 ） 95-96 2001年03月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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溝口睦子著『王権神話の二元構造』の書評

日本古代の祭祀・信仰世界

三宅 和朗

『國學院雑誌』（國學院大學） 102 （ 1 ） 8-40 2001年01月

共著

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古代の祭祀・信仰世界をめぐって、金子裕之・新川登亀男・椙山林継・鈴木靖民各氏とシンポジウムを行った際の記録

書評・岡田精司編『古代祭祀の歴史と文学』

三宅 和朗

『歴史学研究』（歴史学研究会）  （ 721 ） 39-41 1999年03月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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岡田精司編『古代祭祀の歴史と文学』の書評

書評・義江明子著『日本古代の祭祀と女性』

三宅 和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 595 ） 99-101 1997年12月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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義江明子著『日本古代の祭祀と女性』の書評

石上神宮をめぐる信仰と伝承

三宅和朗

『日本の国宝』  （ 114 ） 241-244 1997年04月

研究論文（学術雑誌）, 単著

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記紀の石上神宮をめぐる諸伝承を検討し、その結果、石上神宮には石上神山－布留川を軸とする物部首の古い信仰・伝承と、大和政権の武器庫・神府をめぐる天皇家や物部連の伝承が重層化していたことを明らかにした。

穢とカモ社の祭

三宅和朗

『れきし』 （『れきし』（ＮＨＫ学園））   （ 56 ） 2-4 1996年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著

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天永３年（１１１２）にカモ社で生じた失火穢をめぐって、王権側と神社側との間に対応策に差がみられ、とくに穢を強く忌避していたのは前者であったことを指摘した。

平野祭の基礎的考察

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 66 （ 1 ） 33-66 1996年09月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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平野社を場に行われた平野祭は氏人の氏神祭ではなく、勅使が主体となって執行された王権祭祀であったこと、平野祭と平野社独自の祭りとの間には祭場においてもズレがあったことが史料からも確認できることなど指摘し、王権祭祀と平野社の祭りとを安易に同列には扱えないことを論じた。

書評・志水正司著『日本古代史の検証』

三宅 和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 65 （ 1.2 ） 141-145 1995年10月

単著

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志水正司著『日本古代史の検証』の書評

書評・岡田精司『古代祭祀の史的研究』

三宅 和朗

『国史学』（国史学会）  （ 152 ） 87-92 1994年03月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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岡田精司著『古代祭祀の史的研究』の書評

書評・米沢康著『日本古代の神話と歴史』

三宅 和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 542 ） 111-112 1993年07月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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米沢康著『日本古代の神話と歴史』の書評

日本古代の大儺儀の変質とその背景

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 62巻 （ 1.2号 ） 57-73 1992年11月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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日本の大儺儀では、九世紀中頃から天皇出御が後退し始めること、大儺が追儺と名称を改めること、さらには一〇世紀後半では鬼を追う役の方相氏が鬼そのものと見なされて追放されるようになることを指摘し、かかる変化の背景に、葬送儀礼の方相氏が関わっていたことや平安初期に貴族の間で死穢への忌避意識が増大したことが想定できるとした。

書評・上田正昭著『古代伝承史の研究』

三宅 和朗

『歴史学研究』（歴史学研究会）  （ 631 ） 45-47 1992年04月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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上田正昭著『古代伝承史の研究』の書評

日本古代の大儺儀の成立

三宅和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 522 ） 1-17 1991年11月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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日本古代の大儺儀を中国・朝鮮の儀と比較し、日本の儀は中国の大儺構成のうち、方相氏による鬼の駆逐の部分のみを継承し、中国の犠牲を磔して陰陽のバランスを回復せしめる部分は受け入れなかったこと、これは日本独自の姿であり、日本では穢追放（祓）にふさわしい部分を中国から選択的に受容した結果と考えられることなどを論じた。

１９９０年度歴史学研究会大会報告批判・古代史部会・大日方報告批判

三宅 和朗

『歴史学研究』(歴史学研究会）  （ 614 ） 37-38 1990年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著

項目執筆

三宅 和朗

国史大辞典 1990年09月

単著

古代大祓の基礎的考察

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 59 （ 1 ） 33-77 1990年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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律令制下では六・一二月晦日に天皇・百官人を対象とする恒例の朱雀門前大祓が行われたが、九世紀に入ると、建礼門前や八省院東廊でも大祓が臨時に実施されるようになることを明らかにした。そして、この新たに出現した大祓儀は天皇を中心としたものであったこと、穢の祓除と不可分であったこと、また、平安初期の女帝の終焉、幼帝の出現と密接することなどを論じた。

書評・石塚尊俊著『古代出雲の研究』

三宅 和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 476 ） 143-144 1988年01月

研究論文（その他学術会議資料等）, 単著

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石塚尊俊著『古代出雲の研究』の書評

十世紀祈雨祭祀史料集成稿

三宅 和朗

『社会文化研究所年報』(中部女子短期大学社会文化研究所）  （ 3 ） 1-18 1987年05月

研究論文（大学，研究機関等紀要）, 単著

古代祝詞の変質

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 56 （ 3 ） 31-60 1986年11月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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古代祝詞の変質事情を考察したもの。続日本紀以下の五国史、延喜式の祝詞を比較すると、九世紀中頃を境に形式、内容が大きく変化することを指摘し、その背景として富豪層の台頭を前に国家の神祇政策が修正を余儀なくされ、律令官社制から神階制への転換があったことを明らかにした。

１９８５年の歴史学界ー回顧と展望ー日本古代五

三宅和朗

『史学雑誌』（東京大学史学会） （『史学雑誌』（東京大学史学会））  95編 （ 5 ） 62-66 1986年05月

研究論文（学術雑誌）, 単著

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１９８５年度の歴史学界の回顧と展望のうち、日本古代の記紀・神話に関する諸論文を取り上げて問題点を指摘し、学界動向を整理した。

平安初期の神祇伯について

三宅 和朗

『社会文化研究所研究年報』(中部女子短期大学社会文化研究所）  （ 2 ） 1-17 1986年03月

研究論文（大学，研究機関等紀要）, 単著

『延喜式』祝詞の成立について

三宅和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 454 ） 21-38 1986年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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延喜式収載の祝詞を形式面から類型化し、その成立を考察した論文。延喜式祝詞は成立時期の違いから、令制以前、令制形成期、平安期成立の三群に区分できること、このうち、第一・第二群の諸祝詞は神祇令の四時祭に定められた宮廷の祭りの祝詞であり、伊勢神宮を頂点に組み立てられたものであったこと、かかる伊勢神宮中心の祝詞構成も九世紀中頃を画期として変質し、第三群の祝詞の成立を見るに至ったことなどを明らかにした。

『延喜式』祝詞成立をめぐる諸問題

三宅和朗

『社会文化研究所年報』（中部女子短期大学社会文化研究所）  （ 創刊 ） 1-24 1985年09月

研究論文（大学，研究機関等紀要）, 単著

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延喜式収載の祝詞を内容面からその成立を考察した論文。即ち、諸祝詞を幣帛、祝詞宣読者、幣帛使を基準に比較した結果、祝詞の形式面から類型化した三群の祝詞に整合的であったこと、祝詞の祈願と言う点では、伊勢神宮関係の祝詞が願意を示さず、貞観年間以降のものに祈願詞が見出されるが、これは伊勢神宮中心の祝詞体系の変質を物語るものであったことなどを指摘した。

書評・横田健一著『日本古代神話と氏族伝承』

三宅 和朗

『歴史学研究』（歴史学研究会）  （ 521 ） 48-52 1983年10月

単著

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横田健一著『日本古代神話と氏族伝承』の書評

大和における出雲系諸神の伝承について

三宅和朗

『続日本紀研究』（続日本紀研究会）  （ 222 ） 1-14 1982年08月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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大和において「出雲系」と位置付けられている諸神の伝承成立に関する一考察。記紀の「出雲系」諸神の伝承の中に「出雲」と無関係の祖神系譜が見出されることを手がかりに、大和の「出雲系」氏族（三輪・鴨氏）は「出雲」の眷属神化以前に独自の服属神話をもっていたこ、それが服属伝承を契機に天武朝頃、宮廷で「出雲」化されたことを推定した。

大物主神“出雲”

三宅和朗

『歴史公論』 8 （ 4 ） 104-105 1982年04月

研究論文（学術雑誌）, 単著

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『日本書紀』神代巻第八段第六の一書のように大物主神が出雲系とされたのは、同神をまつる三輪氏の服属神話を通路として宮廷で成立したものであることを論じた。

海幸山幸神話の形成について

三宅和朗

『古代文化』（古代学協会） 33 （ 12 ） 1-13 1981年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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海幸山幸神話の形成試論。記紀の異伝の比較分析をもとに、この神話の原型を復原して、阿曇氏の宮廷祭儀奉仕伝承であったことを明らかにした。そして、その後の変容として、七世紀以降の阿曇氏の中央政界での活躍を背景に、天孫とトヨタマヒメの婚姻説話が付加されていったこと、隼人の服属神話も推古朝における政府の南九州への政治的関心の高揚下で、新たにこの神話に展開してきたものであったことなどを指摘し、海幸山幸神話の担い手を隼人とする通説を批判した。

八岐大蛇神話成立に関する一試考

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） 51 （ 1.2 ） 209-225 1981年06月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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記紀の八岐大蛇神話の成立を該神話の異伝比較をもとに考察。オロチ神話は、その原型においてはスサノオのオロチ退治の話素をもたないものであったこと、スサノオに関係の深い神社・信仰は紀伊と出雲の両地方に存していたが、それは同名別神であって、神話の異伝にも反映していること、オロチ神話が地方服属神話として宮廷で奏上されたこと、「出雲」の肥大化はかかる地方服属神話を媒介として達成されたと考えられることなどを述べた。

国譲り神話の異伝について

三宅和朗

『ヒストリア』（大阪歴史学会）  （ 91 ） 1-13 1981年06月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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記紀の国譲り神話の異伝分析を通して、この神話の形成を論じたもの。記紀の該伝承は三類型に整理できること、これらを比較すれば当該神話の原型はタカミムスヒの命でフツヌシが使者となって出雲に降り国譲りをさせるという筋のもので、六・七世紀には宮廷に定着していたと考えられること、その後、アマテラス信仰や出雲大社の成立、藤原氏の政治進出のもとに上記の原型が改変され、記紀に見る諸異伝が形成されたことなどを論じた。

神武東征伝承成立に関する一考察

三宅和朗

『古代文化』（古代学協会） 33 （ 4 ） 35-44 1981年04月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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神武天皇の土蜘蛛征討伝承成立の考察。神武記紀の比較から、この伝承には、大嘗祭の久米歌舞によって伝えられてきたものと、それとは無関係のものと二種類があること、前者のみの古事記の伝承が古い形を留めていること、両方の要素をもつ日本書紀は七世紀後半の大伴氏の勢力回復のもとで、原伝承が全面的に改作された結果であると論じた。

神祇官の周辺

三宅和朗

『続日本紀研究』（続日本紀研究会）  （ 206 ） 1-20 1979年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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八世紀における神祇伯の兼任のあり方から、神祇官の性格を論じたもの。まず、諸官の兼任の理由を検討した上で、神祇官の兼任官は大・中納言、式部・兵部・宮内卿が多いが、これはそれらの性格が令制以前から神祇官に接近していたことに由来すると考えられること、また、神祇官は大・中納言などと同じく天皇近侍的な官司であったと判断できることを述べた。

記紀神話成立に関する一試論

三宅和朗

『日本歴史』（日本歴史学会）  （ 370 ） 16-33 1979年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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記紀の天岩戸神話についての考察。記紀の諸異伝の比較を通して、天岩戸神話は六世紀中頃における宮廷の天と日の信仰を背景にその原型が成立したこと、七世紀後半に伊勢神宮の伝承が全面的に受容され、該神話がアマテラス中心の伝承に改変された形跡が顕著であること、天岩戸神話は鎮魂祭を核に形成されてきたことなどを指摘した。また、諸一書の中には六世紀筆録の旧辞に遡る伝承を見出しうることにも合わせて言及した。

神代紀「一書」をめぐる諸問題

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） ４８ （ ３ ） 25-41 1977年10月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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神代紀「一書」の記載形態について、大八洲生成章を具体例として分析したもの。即ち、第一〜第十の一書には省略があること、第二〜第九の一書は本文の、第十の一書は第一の一書の異伝とそれぞれ位置付けられること、古事記は後者に近い内容をもつものであったことなどの諸点を指摘した。そして、かかる二系統の伝承の存在は海外の神話の比較検討においても配慮さるべきとも述べた。

神代紀の基礎的考察

三宅和朗

『史学』（慶應義塾大学三田史学会） ４８ （ ２ ） 57-80 1977年06月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

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神代紀「一書」の記載形態の基礎的考察。「一書」の中には全文を載録したと考えられるものがある一方、前略、後略、「云々」による省略があることを多くの実例をあげて指摘し、それは日本書紀編者の手で、前出の本文や諸一書と重複する文章あるいは内容を原則とすることに基づくと推定した。したがって、かかる「一書」の史料的性格を考慮しない記紀神話研究には再検討の要があることを述べた。