論文 - 斎藤　慶典

En deca et au-dela de la liberte ou l'impossibilite de l'amour

斎藤 慶典

Revue Philosophique de la France et de L'Etranger, Philosopher au Japon aujourd'hui （Presses Universitaires de France）  CCI （ 3 ） 387-404 2011年09月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

Leben, Ausdruck und Musik---Eine phaenomenologische Betrachtung

斎藤 慶典

Aufnahme und Antwort---Phaenomenologie in Japan I （Wuerzburg, Koenigshausen & Neumann）     230-247 2011年06月

研究論文（学術雑誌）, 単著

「心‐脳」問題と現象学――デイヴィッドソン・リベット・フッサール――

斎藤 慶典

思想 （岩波書店）   （ 1031 ） 36-69 2010年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著

瞬間と偶然、あるいは時間と実在

斎藤 慶典

思想 （岩波書店）   （ 1019 ） 55-76 2009年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著

形而上学は（なぜ）批判されなければならないか

斎藤 慶典

岩波講座・哲学02・形而上学の現在 （岩波書店）     213-250 2008年08月

研究論文（学術雑誌）, 単著

「非‐主観的現象学」のために――ヤン・パトチカ生誕100年――

斎藤 慶典

思想 （岩波書店）   （ 1004 ） 120-151 2007年12月

研究論文（学術雑誌）, 単著

空と無　そして絶対――西田哲学を手がかりに――

斎藤 慶典

西田哲学会年報 （西田哲学会）   （ 4 ） 23-37 2007年07月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

What does 'Phenomenize' mean?

斎藤 慶典

Essays in the Foundations of logical and phenomenological Studies （Keio University, Centre for Integrated Research on the Mind）     145-149 2007年

研究論文（研究会，シンポジウム資料等）, 単著

愛の不可能性、あるいは倫理

斎藤 慶典

思想 （岩波書店）   （ 989 ） 26-40 2006年09月

研究論文（学術雑誌）, 単著

Die Seinsproblematik bei Heidegger und das Problem des Anderen

斎藤 慶典

Levinas' Ethik im Kontext （Berlin, Parodos）     169-183 2005年

研究論文（学術雑誌）, 単著

「超越論的主観性」とは何か――「中立性変様」（『イデーンⅠ』）を手がかりに

斎藤　慶典

フッサール研究 （フッサール研究会）   （ 創刊 ） 43-61 2003年03月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

　概要を見る

フッサール現象学の根本概念の一つでありながら、彼自身のもとでさえ一体それが何を指し示す概念なのかが必ずしも明らかでない「問題」概念として「超越論的主観性」を捉え、その可能性と射程を吟味する。この作業の手がかりとなるのは、『イデーンⅠ』でフッサールが呈示した「中立性変様」という操作である。

言語と超越――西欧精神史を縦断しつつ

飯田隆・西山佑司・北原久嗣・高橋通男・西村太良・中川純男・岩波敦子・松田隆美・斎藤慶典・堀江聡

西洋精神史における言語観の諸相 （慶応義塾大学出版会）     185-208 2002年03月

研究論文（研究会，シンポジウム資料等）, 共著

　概要を見る

私たちの現実は「超越」とその「受容」という在り方をしていること、そしてそのことにとって「言語」が決定的な役割を果たしていることを、西欧精神史を縦断するかたちで示す。全225頁。

内田樹『レヴィナスと愛の現象学』

斎藤　慶典

週刊読書人 2002年03月

単著

　概要を見る

すでに多くのレヴィナスの著書や研究書の邦訳を手がけてきた著者の、レヴィナスについてのはじめての単行書の論評。

「他者」「世界」「意識」の各項目を執筆。

斎藤　慶典

『事典　哲学の木』 （講談社）  2002年03月

〈アクチュアリティ〉の/と場所

中村雄二郎・木村敏・斎藤慶典・花崎皋平・加藤敏・谷徹・川手鷹彦・村瀬雅俊・鷲田清一

「場所」をめぐって （河合文化教育研究所）   （ 5 ） 59-90 2001年08月

研究論文（学術雑誌）, 共著

　概要を見る

本書巻頭の中村雄二郎・木村敏対談「〈場所〉をめぐって」に寄せて、木村敏の主唱する「アクチュアリティ」を糸口に、私たちの現実を根底で支えているものないし事態を「ヴィルチュアリテ」として捉え直す途を呈示する。その際、かつてハイゼンベルクが量子の存在論上の地位をアリストテレスの「デュナミス」あるいはアナクシマンドロスの「ト・アペイロン」に比した議論を参照軸とする。全302頁。

「現象する」とは何の謂いか

斎藤　慶典

『理想』　特集・現象学の新しい転回 （理想社）   （ 667 ） 49-65 2001年07月

単著

　概要を見る

私たちの世界の最終的な地盤をなす「現象すること」の構造を、1.判断=原分割――あるいは亀裂、2.潜勢態――あるいは「充溢する空」、3.表現と自覚――あるいは私、という三つの視点から分析する。私という媒辞（コプラ）を通して世界が潜勢態から現象へとおのれを表現するにいたる一連の過程を統べているのは、「原本なき反復」を可能にする「想像力」であることが示される。

熊野純彦『レヴィナス――移ろいゆくものへの視線』『レヴィナス入門』

斎藤　慶典

週刊読書人 1999年08月

単著

　概要を見る

和辻哲郎門下の系譜に連なり、廣松渉シューレの俊秀でもある気鋭の倫理学者のレヴィナス論二著を論評。

宮原勇『ディアロゴスの現象学』

斎藤　慶典

思想 （岩波書店）   （ 900 ） 48-54 1999年06月

　概要を見る

ガダマー・ハーバーマスの間で戦わされた解釈学論争から出発して、独自の「対話の現象学」を構想する気鋭の論考を論評。

宮原勇 『ディアロゴスの現象学』 をめぐって

斎藤　慶典

思想・岩波書店　pp.48－54  （ 900 ） 48-54 1999年06月

単著

「対話」「時間性」「生き生きした現在」の各項目を執筆。

斎藤　慶典

『哲学・思想事典』 （岩波書店）  1998年03月

西田哲学と現象学

斎藤　慶典

週刊読書人 1998年02月

単著

　概要を見る

灯影舎版『西田幾多郎選集』出版にあたって組まれた西田特集への寄稿論文。現象学者としての論者の観点から西田哲学を論評。

松尾正『存在と他者』

斎藤　慶典

週刊読書人 1997年09月

単著

　概要を見る

『沈黙と自閉』で知られる精神病理学者であり、かつ優れた臨床医でもある松尾正の二冊目の著書を、哲学の観点から論評する。

責任と正義　あるいは「語りえぬもの」をめぐって――西欧＝哲学の光のもとで――

斎藤　慶典

『思想』　特集・エマニュエル・レヴィナス （岩波書店）   （ 874 ） 122-140 1997年04月

単著

　概要を見る

「責任」と「正義」を私たちの現実を構成する倫理と政治の根本概念として捉え、それらが私たちの思考にとって「語りえぬもの」の問題系に関わる二つの対応であることを、ソクラテスからアリストテレス、ニーチェを経て現代のヴィトゲンシュタイン、レヴィナスにまでいたる広大な西欧精神史の展開の中で明らかにする。

コギトと超越論的主観性――「自我」をめぐって

斎藤　慶典

哲学 （法政大学出版局）   （ 48 ） 1-18 1997年04月

単著

　概要を見る

日本哲学会大会におけるシンポジウム「現代の精神的状況における自我の問題」の提題論文。きわめて西欧近代的な概念である「自我」を、そうした西欧近代の哲学的父祖とされるデカルトの『省察』を徹底した解明に委ねることで再検討し、デカルトの内には近代的「自我」とはまったく別の問題次元が隠されていたことを明らかにする。そしてこの問題次元を新たに哲学的省察の対象とすることは、現代の哲学にとって重大な課題であることを示す。

エマニュエル・レヴィナス「社会性と貨幣」

斎藤　慶典

『思想』　特集・エマニュエル・レヴィナス （岩波書店）   （ 874 ） 234-243 1997年04月

単著

　概要を見る

貨幣を正義の観点から考察し、その積極的な意義を浮かび上がらせる異色の論考の翻訳。Emmanuel Levinas, “Socialite et argent”, in L’Herne, no.60, Editions de l’Herne, 1991.

Ｐ．リクール『他者のような自己自身』

斎藤　慶典

週刊読書人 1996年09月

単著

　概要を見る

英米の分析系の倫理学とレヴィナスの狭間に身を置き、両者との対話を試みるリクールの近作を論評。

「他者」の項目を執筆。

斎藤　慶典

『新カトリック大辞典』 （上智大学・研究社）  1996年06月

「時間」「意識流」「生き生きした現在」「形而上学」「神」「絶対性」「受動性」の各項目を執筆。

斎藤　慶典

『現象学事典』 （弘文堂）  1994年03月

エイズの／と「認識」――差別・病気・他なるもの

斎藤　慶典

『理想』・特集・倫理学の現在 （理想社）   （ 652 ） 35-46 1993年09月

単著

　概要を見る

倫理学の現在を問うにあたって、本特集が組まれた平成5年当時世間の注目を集めていたAIDS問題への対応を論ずる中で、「病気」概念の再検討の余地と、「差別」をめぐる問題に私たちの知的活動である「認識」が正・負いずれの意味でも重要な役割を演じていることを明らかにし、その正の方向への展開の可能性を考察する。

木田元『ハイデガーの思想』

斎藤　慶典

週刊読書人 1993年05月

単著

　概要を見る

ハイデガー学者として知られる著者の、ハイデガーをとりわけアリストテレスをはじめとする古代ギリシア哲学との関連で読み解く論考を論評。

動き・場所・他なるもの――「時間」によせて

斎藤　慶典

『現代思想』　特集・時間論の現在 （青土社）  21 （ 3 ） 274-289 1993年

単著

　概要を見る

『現代思想』誌の時間論特集に寄稿するにあたってあらためて、「時間」の名のもとに私たちはいったい何を理解している/しようとしているのかを問う。この問い深めの中から、「動き」、「場所」、「他なるもの」という三つの問題次元が「時間」の中に折り込まれ、畳みこまれていることを明らかにする。

国家と他者――ホッブスとレヴィナス／あるいはコーナートゥスをめぐって

斎藤　慶典

『情況』　臨時増刊号　特集・現象学――越境の現在　II （情況出版）  3 （ 8 ） 156-174 1992年09月

単著

　概要を見る

近年かまびすしく論じられるようになった「他者」問題が、その本質において倫理や政治の次元にまで及ぶ広い理論的射程を有することを、近代政治哲学の金字塔であるホッブスの『リヴァイアサン』とレヴィナスの『全体性と無限』ならびに『存在するとは別の仕方で…』を対比させる作業を通して明らかにする。

西欧近代哲学と他者――デカルト、カント、フッサールを中心に

斎藤　慶典

中央学院大学教養論叢 5 （ 1 ） 3-18 1992年03月

単著

　概要を見る

哲学の長い歴史の中でも表立って論じられることのなかった「他者」問題の隠れた痕跡を、西欧近代の代表的な哲学者であるデカルト、カント、フッサールの中に探り、そのトポスを、「無限なる神」(デカルト)、「物自体」(カント)、「生き生きした現在」(フッサール)に見定める。

The Transcendental Dimension of ‘praxis’ in Husserl’s Phenomenology

斎藤　慶典

Husserl Studies （Kluwer Academic Publishers, Netherlands）  8 （ 1 ） 17-31 1991年10月

単著

　概要を見る

ドイツ観念論以来の反省哲学の色彩を色濃く持ったフッサールの超越論的現象学に潜む「実践(プラクシス)」の契機を彼のテキストそのものから浮かび上がらせるとともに、この契機が現象学の――おそらくフッサール本人には思いもつかなかったであろう――新たな展開の可能性を開くことを論じた英文論文で、国際的なフッサール研究誌に掲載された。

私とは誰か――E．レヴィナスに対して・のために・に代わって

斎藤　慶典

思想 （岩波書店）   （ 803 ） 39-59 1991年05月

単著

　概要を見る

上記第6論文の成果を踏まえて、論者自身のこれらの問題――すなわち、「自己」性の成立に根本において関わる時間性と他者性の解明と、この両次元の交錯の問題――に対する対応と展望を、フッサール、ハイデガー、レヴィナスをあらためて論ずることを通して呈示する。

倫理・政治・哲学――E．レヴィナス『存在するとは別の仕方で　　　あるいは存在の彼方へ』をめぐって

斎藤　慶典

思想 （岩波書店）   （ 798 ） 118-138 1990年12月

単著

　概要を見る

E．レヴィナスの第二の主著といわれる『存在するとは別の仕方で…』の邦訳書の刊行を機に、難解を以って知られる同書を、フッサール、ハイデガー以来の現象学と存在の哲学の系譜の中に位置付けるとともに、哲学から倫理を介して政治にまで及ぶその全貌を明らかにすることを試みる。

他者と時間性――超越論的現象学とE．レヴィナス

斎藤　慶典

現象学年報  （ 5 ） 109-128 1990年03月

単著

　概要を見る

上記第4論文で問題化した時間性と他者性の接点にいち早く注目してフッサール現象学に新たな展開の可能性を開いた論者としてE．レヴィナスを取り上げ、彼のいわゆる「他者の哲学」とフッサールとを、K．ヘルトによるフッサールに内在的な研究を媒介にして接合する。

岩田靖夫『神の痕跡――ハイデガーとレヴィナス』

斎藤　慶典

図書新聞 1990年03月

　概要を見る

アリストテレス学者にして現代英米の正義論にも詳しい碩学のハイデガー、レヴィナス論を論評。

ハイデガー全集第20巻『時間概念の歴史への序説』

斎藤　慶典

週刊読書人 1988年12月

　概要を見る

『存在と時間』の原型を示すと言われる1925年夏学期講義の邦訳出版にあたって、同講義の概要とその意義を論評。

「自己」と「自己ならざるもの」

斎藤　慶典

思想 （岩波書店）   （ 763 ） 47-70 1988年01月

単著

　概要を見る

フッサール現象学を、「私」が「私」であること、すなわち「自己」性の徹底的解明として読むこともできる。その際、柱となるのはその時間論と相互主観性理論である。この両輪がフッサールにおいていずれもある種の解決不能なアポリアに逢着している地点にこそ、「自己」性の成立の原場面を見極める。

フッサール初期時間論における「絶対的意識流」をめぐって

斎藤　慶典

哲学 （法政大学出版局）  37   186-198 1987年05月

単著

　概要を見る

フッサール現象学が明らかにした私たちの世界のもっとも根本的なありようは、すべてが何らかの仕方で生じ来たっては消滅してゆく「絶えざる時間的流動」である。その「時間」という事態の中で何が起こっているのかを、彼の初期時間論において現われた「絶対的意識流」という問題概念に定位して考察する。

Ｗ.ブランケンブルク「生活世界の現象学と精神病理学」

斎藤　慶典

理想 （理想社）   （ 615 ） 302-305 1984年08月

単著

　概要を見る

『自明性の喪失』で名高い現代ドイツの精神病理学者が現象学について論じた独語論文の紹介と批評。

反省と実践――現象学的反省と哲学者の自己責任

斎藤　慶典

哲学 （三田哲学会）   （ 78 ） 115-146 1984年04月

研究論文（学術雑誌）, 単著, 査読有り

　概要を見る

古来議論の絶えない「理論」と「実践」の関係をめぐる問いに、「理論」を構築する作業自体が「思考」という私たちの営みなしにはありえないという観点から、そもそも「思考」とはいかなる営みかを考察することを以って答えることを試みる。