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慶應義塾大学 
文学部 
人文社会学科 文学系 

教授 
巽 孝之 
タツミ タカユキ 
TATSUMI TAKAYUKI 

1955年生まれ  
Tel.03-5427-1206  
 
http://www.tatsumizemi.com/  

プロフィール
巽 孝之(たつみ・たかゆき)Takayuki TATSUMI
 1955年 5月 15日、東京生まれ。
 1978年、上智大学文学部英文学科卒業。1982年、慶應義塾大学法学部英語助手。
 1987年 8月、コーネル大学大学院博士課程修了(博士号請求論文は“Disfiguration of Genres: A Reading in the Rhetoric of Edgar Allan Poe”[UMI請求番号8725822])。
 1989年、慶應義塾大学文学部へ移籍し同英米文学専攻助教授、1998年同教授。現在、日本英文学会監事、日本アメリカ文学会会長、アメリカ学会理事、北米学術誌 The Jourrnal of Transnational American Studies編集委員。
 代表的著書に『サイバーパンク・アメリカ』(勁草書房、1988年度日米友好基金アメリカ研究図書賞)、『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995年度福澤賞)、『メタファーはなぜ殺される——現在批評講義』(松柏社、2000年)、『アメリカン・ソドム』(研究社、2001年)、『リンカーンの世紀』(青土社、2002年)、『アメリカ文学史』(慶應義塾大学出版会、2003年)、『「白鯨」アメリカン・スタディーズ』(みすず書房、2005年)、『モダニズムの惑星』(岩波書店、2013年)、Full Metal Apache: Transactions between Cyberpunk Japan and Avant-Pop America(Durham: Duke UP, 2006, 2010 IAFA Distinguished Scholarship Award [国際幻想芸術学会賞・学術部門賞])ほか。
 代表的論文に“Literary History on the Road: Transatlantic Crossings and Transpacific Crossovers” (PMLA [January 2004])ほか多数。
  編著に『反知性の帝国――アメリカ・文学・精神史』(南雲堂、2008年)、訳書にエドガー・アラン・ポー『黒猫 ・アッシャー家の崩壊』『モルグ街の殺人・黄金虫』(新潮社、2009年)、編訳書にダナ・ハラウェイ他『サイボーグ・フェミニズム』(トレヴィル、1991年/水声社、2001年、第2回日本翻訳大賞思想部門賞)、ラリイ・マキャフリイ『アヴァン・ポップ』(筑摩書房、1995年/北星堂、2007年)ほか多数。 

経歴
慶應義塾大学  法学部  助手  1982/04-1985/03 
慶應義塾大学  法学部  専任講師  1985/04-1989/03 
東京大学  教養学部  非常勤講師  1988/04-1990/03 
東京都立大学  非常勤講師(集中講義)  1988/12-1988/12 
慶應義塾大学  文学部英米文学専攻  助教授  1989/04-1997/03 
学習院大学  文学部  非常勤講師 (以後3年)  1990/04-1993/03 
東京女子大学  文学部  非常勤講師 (以後2年)  1992/04-1994/03 
広島大学  総合科学部  非常勤講師(集中講義)  1993/07-1993/07 
金沢大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  1994/12-1994/12 
東京大学  文学部西洋近代語近代文学専修課程  非常勤講師  1995/04-1996/03 
三田文学会  新人賞選考委員  1995/04-2005/03 
慶應義塾大学  藝文学会  企画委員  1995/04-現在 
筑波大学  教育学部  非常勤講師(集中講義)  1996/02-1996/02 
三田文学会  常任時理事  1996/04-現在 
慶應義塾大学  文学部英米文学専攻  教授  1997/04-現在 
岩手大学  教育学部  非常勤講師(集中講義)  1997/07-1997/07 
京都大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  1997/07-1997/07 
筑波大学  文芸・言語学系  非常勤講師(集中講義)  1998/02-1998/02 
都民カレッジ  講師  1998/04-1998/06 
慶應義塾大学大学院  文学研究科  委員  1998/04-現在 
広島大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  1998/06-1998/06 
関西学院大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  1998/09-1998/09 
九州大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  1999/06-1999/06 
東北大学大学院  国際文化研究科  非常勤講師(集中講義)  2000/02-2000/02 
慶應義塾大学  久保田万太郎記念講座  運営委員  2000/04-現在 
神戸大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  2000/06-2000/06 
大阪市立大学  大学院文学研究科  非常勤講師(集中講義)  2001/06-2001/06 
日本大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  2001/06-2001/06 
福井大学  教育地域科学部  非常勤講師(集中講義)  2003/09-2003/09 
島根大学  法文学部  教育地域科学部  2004/02-2004/02 
福岡女子大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  2004/06-2004/06 
東京大学  文学部西洋近代語近代文学専修課程  非常勤講師  2005/04-2005/07 
福岡女子大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  2005/07-2005/07 
朝日カルチャーセンター  講師  2006/07-2006/12 
西南学院大学  文学部  非常勤講師(集中講義)  2006/09-2006/09 
立教大学  文学部  非常勤講師  2006/10-2007/07 
関西大学  文学部  客員教授  2007/04-2008/03 
東京大学  文学部現代文芸論専修課程  非常勤講師  2008/04-2008/07 
首都大学東京  人文社会科学研究科  非常勤講師(集中講義)  2009/12-2009/12 
東北大学  大学院国際文化研究科  非常勤講師(集中講義)  2010/07-2010/08 
首都大学東京  人文社会科学研究科  非常勤講師(集中講義)  2010/08-2010/08 
佛教大学  大学院文学部  非常勤講師  2010/09-2010/09 
オスロ大学東洋学科  東洋学科  非常勤講師(集中講義)  2011/03-2011/03 
日本女子大学大学院  英文学専攻  非常勤講師  2011/04-2011/04 
NHK文化センター青山教室  講師  2012/02-2012/06 
大阪市立大学  非常勤講師(集中講義)  2013/09-2013/09 
島根大学  文学部  非常勤講師  2014/02-2014/02 
神戸市外国語大学  非常勤講師  2014/08-2014/08 

学歴
上智大学  文学部  英文学科  1978/03/31  卒業  日本 
上智大学  文学研究科  英米文学専攻  修士  1980/03/31  修了 
上智大学  文学研究科  英米文学専攻  博士  1983/03/31  単位取得退学 
コーネル大学  大学院 文学研究科  英米文学専攻  博士  1987/08/31  修了  アメリカ 

学位
文学学士号(B.A.)  上智大学  1978/03 
文学修士号(M.A.)  上智大学  1980/03 
文学博士号(Ph.D.)  コーネル大学  1987/08/31 

学術受賞歴(賞、称号)
国際幻想芸術学会賞学術部門賞  Full Metal Apacheほかの現代文学研究の業績に対して  2010/03 
第21回日本SF大賞  『日本SF論争史』  2000/11 
平成8年度福澤賞  『ニュー・アメリカニズム』  1996/11 
第5回SFRAパイオニア賞  "Towards the Theoretical Frontiers of Fiction: From Metafiction and Cyberpunk through Avant-Pop"  1994/07 
第2回日本翻訳大賞思想部門  『サイボーグ・フェミニズム』  1992/04 
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総合紹介
 20世紀後半の批評理論は新批評以後の脱構築のようにテクスト中心主義の文学的体系から米ソ冷戦以後の歴史的コンテクストを承けた新歴史主義およびポスト植民地主義の文化的体系へと転換し、モンロー・ドクトリンからその発展型としてのマニフェスト・デスティニー、はたまた21世紀以後のブッシュ・ドクトリンへ至る流れは、まさにそうした文化史的要請によって再検討を迫られている。だが、脱構築の領袖ポール・ド・マンがいなければその弟子にしてポストコロニアリズムを超えるグローバリズム批判、転じてはアメリカニズム批判の理論「惑星思考」(planetarity)の提唱者たるガヤトリ・スピヴァクの意義もありえない。テクストの問題とコンテクストの問題は必ずしも一枚岩ではない。最も流動的に見える文学テクストが最も緻密な修辞によって構成されており、最も硬質に見える社会的コンテクストが最も情動的な物語によって左右されている。
 このような視点より私は、1980年代半ばに批評理論研究で隆盛を誇っていたコーネル大学大学院へ留学した経験を元手に、20年近く以前より『ニュー・アメリカニズムーー米文学思想史の物語学』(青土社、1995年)、『アメリカン・ソドム』(研究社、2001年)、『リンカーンの世紀ーーアメリカ大統領たちの文学思想史』(青土社、2002年)へと連なる文学思想史の研究を織り紡ぎ、それはこの系統では第四作にあたる最新刊『モダニズムの惑星ーー英米文学思想史の修辞学』(岩波書店、2013年)においても引き継がれた。この系統では、コーネル大学博士号請求論文を邦訳した『E・A・ポウを読む』(岩波書店、1995年)やメルヴィルの傑作の出版150周年記念にちなんだ『「白鯨」アメリカン・スタディーズ』(みすず書房、2005年)も刊行済みだ。
 もっとも、文学史上の正典を多く取り扱うだけでは、問題解明の戦略としては充分ではない。今日において正典転じては古典と解されているものも、発表当時には最も先鋭的な芸術表現として企まれた潜在的可能性に留意しなければなるまい。
 筆者の出発点である19世紀アメリカ・ロマンティシズムから20世紀モダニズムおよび21世紀へと連なるポストモダニズムへ至る過程において、脱構築的な修辞学と新歴史主義的な物語学を連動させ21世紀ならではの文学思想史の可能性を模索すること。当面の研究課題は、そこにある。 
ニュー・アメリカニズム
ニュー・アメリカニズム

研究分野
思想史 
芸術一般 
英米・英語圏文学 
ヨーロッパ史・アメリカ史 
各国文学・文学論 

研究キーワード
脱構築 
新歴史主義 
文化研究 
ポストモダニズム 
ポストコロニアリズム 
惑星思考 
メタフィクション 
サイバーパンク 
アヴァン・ポップ 

競争的資金等の研究課題
マニフェスト・デスティニーの情動的効果と21世紀惑星的想像力  2014-2017 
モンロー・ドクトリンの行為遂行的効果と21世紀グローバル・コミュニティの未来  2010-2013 
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研究業績(著書)
モダニズムの惑星ーー英米文学思想史の修辞学  巽 孝之  岩波書店  2013/10/16  978-4-00-025317-8 
エドガー・アラン・ポーーー文学の冒険家  巽 孝之  NHK出版  2012/04/01  978-4-14-910818-6 
Three Asias: Japan, S. Korea, China  Ed., Jina Kim, Zhang Zhen  40-46  Paradoxa  2010/12 
幽霊学入門  河合祥一郎:編  52-65  新書館  2010/09/05  9784403251054 
女水兵ルーシー・ブルーアの冒険  亀井俊介/巽孝之:監修、ナサニエル・カヴァリー:著、栩木玲子:訳  松柏社  2010/06/01  978-4775400418 
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受賞歴(賞、称号)
国際幻想芸術学会賞学術部門賞  Full Metal Apacheほかの現代文学研究の業績に対して  2010/03 
第21回日本SF大賞  『日本SF論争史』  2000/11 
平成8年度福澤賞  『ニュー・アメリカニズム』  1996/11 
第5回SFRAパイオニア賞  "Towards the Theoretical Frontiers of Fiction: From Metafiction and Cyberpunk through Avant-Pop"  1994/07 
第2回日本翻訳大賞思想部門  『サイボーグ・フェミニズム』  1992/04 
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担当授業科目
英語英米文学基礎講読Ⅰ 
文芸批評史Ⅰ 
米文学演習Ⅰ 
米文学研究会Ⅰ (3年) 
米文学研究会Ⅲ (4年) 
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教育実績
海外研究者の招聘  2004-現在  継続的に海外の研究者を招聘し講演会を企画・更に懇親会を設けるなど、学生が第一線の研究に触れられる機会を積極的に作っている。Paul Giles教授(シドニー大学・2011年)、Wai Chee Dimock教授(イエール大学・2010年)、ほか多数。 
慶應義塾大学文学部設置総合講座  2000/04-現在  われわれの文学部設置総合講座は、当初、1994年より岡田光弘を中心に運営されてきたが、2000年の「ユートピアの期限」以後は「幸福の逆説」「リスクの誘惑」「情の技法」I,II「蒐集の科学」など、すべて慶應義塾大学出版会より単行本のかたちにまとめる方針を立て、それを次年度の教科書に指定している。 
巽孝之研究会年刊雑誌<パニック・アメリカーナ>制作指導  1996/04-現在  ゼミでは1996年より年刊雑誌パニック・アメリカーナを発行し始め、1999年にはHPカフェ・パニック・アメリカーナも立ち上げ、雑誌とウェブサイト双方で学生たちの卒論や意見交換、学外活動の報告などが活発に行われ、その活況はいまも続いている。朝日新聞2004年1月15日付朝刊に取材記事が掲載。 
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社会活動
日本PENクラブ  1995/06-現在 
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所属学協会
日本メルヴィル学会  2012/09-現在 
日本ポー学会  2008/04-現在 
日本マーク・トウェイン協会  2000/09-現在 
日本英文学会  1995/04-現在 
日本アメリカ文学会  1993/10-現在 
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委員歴
日本アメリカ文学会  第15代会長  2014/04-現在 
日本メルヴィル学会  副会長  2012/09-現在 
日本アメリカ文学会  正会誌編集委員長  2012/04-2014/03 
フルブライト 日米教育委員会  審査員  2011/04-現在 
日本英文学会  監事  2011/04-現在 
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